四季を巡って、恋し愛する僕たちは

志雫が思った通り、あれから寒さが厳しくなり、雪がチラつく日が増え始めた。
5人はそれぞれ忙しくなり、全員で集まることはなかった。

受験や大学への準備が始まる深都と朱崎。
生徒会の仕事が増える詠瀬。
進路決定に向けて、教員との面談や塾が重なる羽田本。

そして、志雫の日常は大して変わらず、今日も1人で上の空になりながら、花壇の世話をしていた。

花はずいぶん成長し、花壇一面が緑に覆われ、そろそろ迎える春に向けて蕾が開こうとしている。
約束の日には、きっと満開に色とりどりの花が咲いていることだろう。

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「うおー、すげぇじゃん!これ作ったの俺ら?」
「ここだけ春が来たみたいですね」
「僕にレイアウト任せてよかったでしょ?深都先輩?」
「まぁ、センスは認めてあげようかな」

柔らかい光が差し込む中、春に向けて植えた花たちは、少し早めに綺麗な顔を見せた。
想像以上の絶景と達成感に、4人も喜びが隠せなかった。

「で、肝心の志雫は?」
「教室にはもういなかったですよ?京翔〜、いるの〜?」

羽田本が呼びかけると、倉庫から志雫が出てきた。
その手には、片手に収まるほどの花をブーケのようにして持っている。

「あ!先輩!」
「そこにいたんだね、志雫くん」
「熱烈じゃん。準備万端だな?」
「……京翔」
「………今日まで待ってくれて、ありがとうございます」

緊張で、志雫の心臓は痛いくらいに跳ねていた。
だが、志雫の中で答えはもう決まっている。

「俺の気持ち、今ここで返します。…………全員ごめんなさいッ!!!」
「「「「……え?」」」」