数日後、元気になった深都は久しぶりに屋上を訪れた。
少し成長している芽や、一段と綺麗になった花壇を見て、深都はほわっとはにかんだ。
「ようやく来たかよ、病人」
「おかげさまでね。…みんな、ずっと来てくれてたの?」
「誰かさんがやる気に満ちてまして。…お礼なら、京翔に言ってください」
「そうだね……。こうして、僕がいろんな人との繋がりを持てたのも、志雫くんのおかげだ。あぁ神さま…この広い宇宙で、地球という限りある星の元、僕と彼を巡り合わせていただけたこと、心から感謝します…」
「……は?」
「ほっといてくれ。元からこうなんだ」
「……先輩は、まだ来てないんですね」
話題の中心である志雫の姿はまだ見えなかった。
次の瞬間、屋上の扉がバンッと開いた。
「悪ぃ、遅れた〜!あ!雪那岐先輩、来てる!」
「……雪那岐先輩?」
「ん〜?これはまぁ…」
「誰ですか“雪那岐”って」
「あっ、いや…」
険しい表情をする羽田本を見て、志雫は『またやらかしたか?』と焦り始める。
「あぁ、僕の主」
「主…!!?」
「今日も麗しいね…。あぁ、本当に愛おしいよ…。君がいるから、今日も僕の世界は輝いているんだ」
「えなッ…なに?え?えッ??」
深都は恍惚の笑みで志雫に近付き、大事そうにそっと抱き締めた。
突然のスキンシップに、志雫は鳥肌が立ち、羽田本は毛が逆立っている獣のような怒りを向けた。
「……そんなに神様に会いたいなら、僕が会わせてあげますよ」
「まあ待て待て。志雫に嫌われるぞー?」
「神なんていませんよ。人間が何かに縋りたくて作った虚像です」
「……君たち神を信じていないんだね?全員罰が下るといいよ…。そもそも、目の前にいる志雫くんこそが神さまだよ」
「勝手に京翔を人外にしないでください」
そばにあったシャベルを持って、今にも襲いかかりそうな羽田本。
可哀想な目をして止める朱崎。
気遣いという物を親の腹に残してきた詠瀬。
そして、もう誰にも止めることができない深都。
改めて志雫は、なんで自分はこんな連中に狙われているのだろうと思った。
だが、この数週間共にしてきて、志雫は心から楽しく思えた。
『やはり、誰か1人なんて決められない。今の関係でいよう。』
志雫は、そう心に決めようとした。
「そういえば、こうして俺らが集まるのは、春以来じゃないーか?」
「確かに。もうそんなに経つんですね」
「……みんなが邪魔してくれたおかげで、僕は京翔からまだ返事をもらえてませんけどね」
「俺だってまだですよ!」
「それは俺もだ」
「何言ってるの?志雫くんは僕の神さまだよ」
(……おっと?嫌な予感)
珍しく志雫の勘が働いた。
「じゃあ、この際ハッキリさせようぜ。なぁ、志雫?お前は誰を選ぶんだ?」
「え?…………ちなみに、誰も選ばないという手は…?」
「ない」
「ないよ」
「そんなのダメです!」
「志雫くん……ちゃんと僕らを導いてほしい。君はここから、誰を選ぶの?」
4人の視線が志雫に集まった。
先程まで志雫が考えていたことは、どうやら通りそうにないらしい。
少し成長している芽や、一段と綺麗になった花壇を見て、深都はほわっとはにかんだ。
「ようやく来たかよ、病人」
「おかげさまでね。…みんな、ずっと来てくれてたの?」
「誰かさんがやる気に満ちてまして。…お礼なら、京翔に言ってください」
「そうだね……。こうして、僕がいろんな人との繋がりを持てたのも、志雫くんのおかげだ。あぁ神さま…この広い宇宙で、地球という限りある星の元、僕と彼を巡り合わせていただけたこと、心から感謝します…」
「……は?」
「ほっといてくれ。元からこうなんだ」
「……先輩は、まだ来てないんですね」
話題の中心である志雫の姿はまだ見えなかった。
次の瞬間、屋上の扉がバンッと開いた。
「悪ぃ、遅れた〜!あ!雪那岐先輩、来てる!」
「……雪那岐先輩?」
「ん〜?これはまぁ…」
「誰ですか“雪那岐”って」
「あっ、いや…」
険しい表情をする羽田本を見て、志雫は『またやらかしたか?』と焦り始める。
「あぁ、僕の主」
「主…!!?」
「今日も麗しいね…。あぁ、本当に愛おしいよ…。君がいるから、今日も僕の世界は輝いているんだ」
「えなッ…なに?え?えッ??」
深都は恍惚の笑みで志雫に近付き、大事そうにそっと抱き締めた。
突然のスキンシップに、志雫は鳥肌が立ち、羽田本は毛が逆立っている獣のような怒りを向けた。
「……そんなに神様に会いたいなら、僕が会わせてあげますよ」
「まあ待て待て。志雫に嫌われるぞー?」
「神なんていませんよ。人間が何かに縋りたくて作った虚像です」
「……君たち神を信じていないんだね?全員罰が下るといいよ…。そもそも、目の前にいる志雫くんこそが神さまだよ」
「勝手に京翔を人外にしないでください」
そばにあったシャベルを持って、今にも襲いかかりそうな羽田本。
可哀想な目をして止める朱崎。
気遣いという物を親の腹に残してきた詠瀬。
そして、もう誰にも止めることができない深都。
改めて志雫は、なんで自分はこんな連中に狙われているのだろうと思った。
だが、この数週間共にしてきて、志雫は心から楽しく思えた。
『やはり、誰か1人なんて決められない。今の関係でいよう。』
志雫は、そう心に決めようとした。
「そういえば、こうして俺らが集まるのは、春以来じゃないーか?」
「確かに。もうそんなに経つんですね」
「……みんなが邪魔してくれたおかげで、僕は京翔からまだ返事をもらえてませんけどね」
「俺だってまだですよ!」
「それは俺もだ」
「何言ってるの?志雫くんは僕の神さまだよ」
(……おっと?嫌な予感)
珍しく志雫の勘が働いた。
「じゃあ、この際ハッキリさせようぜ。なぁ、志雫?お前は誰を選ぶんだ?」
「え?…………ちなみに、誰も選ばないという手は…?」
「ない」
「ないよ」
「そんなのダメです!」
「志雫くん……ちゃんと僕らを導いてほしい。君はここから、誰を選ぶの?」
4人の視線が志雫に集まった。
先程まで志雫が考えていたことは、どうやら通りそうにないらしい。
