四季を巡って、恋し愛する僕たちは

「おはよう、京翔」
「お、おう……おは、よう…?」

翌朝、太陽に負けない満面の笑顔で羽田本は待ち合わせ場所にいた。
キラキラとしたエフェクトが付いているような眩しさで、志雫は謎の笑顔に困惑しながら挨拶を返した。

「京翔。僕ね、決めたんだ」
「……何を?」
「僕、もう我慢しない。京翔が好きって気持ち、これからはちゃんと伝えていく。隠さない」
「え゛ッ……!?」
「もちろん、京翔が嫌がることはしない。周りにはバレない程度にするし、京翔の返事もちゃんと待つよ。だから、これからも仲良くしてね。さぁ、学校行こう。京翔」

羽田本の勢いに押し負け、志雫は何も言い返せなかった。
いつもよりも浮き足立って、羽田本は先を歩いた。

「………………っはぁぁ〜〜〜、ったく……」

(流李はたまにこうなるからな〜…。まぁいいけど…)

羽田本の譲らない勢いに巻き込まれるのは、なんだかんだ慣れている。
これから待ち受ける日々に不安を抱きながら、志雫は羽田本を追いかけた。

___


学校に着き、志雫は黙々と靴を履き替える。
すると、真横に人の気配を感じた。
あまりにも隠す気のない堂々とした気配、志雫は横にいるのが誰なのかすぐに分かった。

「……翼ぁ、なんだよ」
「おはようございます、先輩」

いつものように突然現れた詠瀬は、志雫に続けて問いかけた。

「先輩、中間テスト終わりって空いてますか?」
「テスト終わり?まぁ、まだ用事はねぇけど」
「じゃあ、俺と付き合ってください」
「何にだよ」
「テスト終わりの放課後、俺と付き合ってください」

良く通るはっきりした声のせいで、志雫はその言葉を聞き逃せなかった。

「……ッ!!?!?」

そしてその後ろでは、一部始終を見ていた羽田本が驚きと困惑の表情を浮かべながら聞いていた。