そこからは詰問と罵倒と暴力しかなかった。私はやはり謝罪を繰り返しながら暴力に耐えることしかできなかった。それ以外にするべきことはなかった。できることもなかった。母親からは執拗に、頬に平手をもらった。刺すようなひりひりとした痛みが何度も走り、これを避けるべきかあえて我慢して受けるべきかで私の心は揺れた。無駄に逃げ回れば、その分この苦しい時間が長引くのではないだろうかという懸念があったのだ。結果から言えばそれは間違いだった。どれだけ頬を赤くしても、最終的には父に処分を任せるという通告が母によってなされたのだ。父が帰ってくるまで、私は家の外で正座をしていろと言われた。
「お父さんが帰ってくるまでドアのところで正座していなさい。私たちの時間をこれ以上奪わないで」
正確には思い出せないが、そのような意味のことを母は言った。私は玄関を追い出され、アスファルトの駐車場に足を折りたたんで正座した。そのアパートは築三〇年はある古いもので、駐車場の整備にはいくらか手を抜いた形跡があった。灰色の地面は時として波がたったような形をしたり、猫の足跡がついたりひび割れたりしていた。私の腰を下ろしたドアの前というのも例外ではなく地面の形が均等になっていなかった。半ズボンを着用していた私の足は早々に痛みに苛まれることになった。それでも私は歯を食いしばって耐えた。ここを耐えて、また部屋に入れてもらうのだと決心していた。あの柔らかい布団と、弟と妹、そしてDのことを浮かべた。またあの日常に戻るのだ、それだけが願いだった。外に追い出されて初めてわかった、私のあの日常は本物の温もりなのだと。Dにはひょっとしたら窃盗したのがばれているかもしれないが、そうだとしたらちゃんと謝ろう。謝って許してもらおう。また公園のジャングルジムで一緒に遊ぼう。弟と妹に関してもそうだ、またあの二人とわけのわからない、私たち兄妹にしか通じない特殊なリズムで会話をしたい。戻ってこないかもしれない日々の生活のことが想起され、私の胸は激しく傷んだ。傷んだ胸は出血した。それは涙という形をとって目から流れた。何度も拭ったが止まる目処は立たなかった。
「お父さんが帰ってくるまでドアのところで正座していなさい。私たちの時間をこれ以上奪わないで」
正確には思い出せないが、そのような意味のことを母は言った。私は玄関を追い出され、アスファルトの駐車場に足を折りたたんで正座した。そのアパートは築三〇年はある古いもので、駐車場の整備にはいくらか手を抜いた形跡があった。灰色の地面は時として波がたったような形をしたり、猫の足跡がついたりひび割れたりしていた。私の腰を下ろしたドアの前というのも例外ではなく地面の形が均等になっていなかった。半ズボンを着用していた私の足は早々に痛みに苛まれることになった。それでも私は歯を食いしばって耐えた。ここを耐えて、また部屋に入れてもらうのだと決心していた。あの柔らかい布団と、弟と妹、そしてDのことを浮かべた。またあの日常に戻るのだ、それだけが願いだった。外に追い出されて初めてわかった、私のあの日常は本物の温もりなのだと。Dにはひょっとしたら窃盗したのがばれているかもしれないが、そうだとしたらちゃんと謝ろう。謝って許してもらおう。また公園のジャングルジムで一緒に遊ぼう。弟と妹に関してもそうだ、またあの二人とわけのわからない、私たち兄妹にしか通じない特殊なリズムで会話をしたい。戻ってこないかもしれない日々の生活のことが想起され、私の胸は激しく傷んだ。傷んだ胸は出血した。それは涙という形をとって目から流れた。何度も拭ったが止まる目処は立たなかった。

