共有させて、ワカハちゃん

「……アンタ、本気で勝つ気なのね」

祭りの前夜、リンが佐藤の元を訪れた。彼女の手には、村の禁忌とされるカポエイラの裏奥義を記した古びた巻物があった。

「私も、この村の『共有』には飽き飽きしてたの。ワカハが壊されるのを見るのも、もうご免だわ」

さらにミオも現れる。「私は、先輩を一番美しく輝かせる人の味方をします。たとえそれが、都会の不純物であるあなただとしても」
かつてのライバルたちが、佐藤の「独占」という反逆を支える共犯者となった。リンは都会的な戦略を、ミオは伝統的な技の隙を佐藤に叩き込む。

「……いい、佐藤。ホーダの中心は『愛』じゃない。相手の欲望を逆手に取った『罠』なのよ」

三人は夜通し、絡み合うようにして特訓を続けた。リンの肢体、ミオの熱情、そしてワカハへの渇望。それらすべてが佐藤の中で一つに溶け合い、これまでの「共有される少年」から、一人の「奪い取る男」へと脱皮していく。