翌日の放課後、佐藤は図書室の整理を命じられていた。誰もいない静まり返った書庫。しかし、背後から忍び寄ったリンの手が、佐藤のジャージの中に滑り込む。
「……約束、破るつもり? 都会の男の子って、案外臆病なのね」
リンは佐藤を本棚に押し付け、短いスカートから覗くガーターベルトを露わにしながら迫る。彼女の唇が重なろうとしたその時、重い扉がゆっくりと開いた。そこに立っていたのは、一冊の歌集を抱えたワカハだった。
「……リン。やっぱり、戻ってたんだ」
ワカハの瞳には、かつてないほどの鋭い光が宿っていた。彼女は迷うことなく二人の間に割り込むと、佐藤の腕を自分の豊かな胸の中に引き寄せ、リンを正面から見据えた。
「……佐藤くんは、私が教育係。……リンのような『よそ者』のリズムは、彼を狂わせるだけ」
「あら、共有が自慢のこの村で、随分な言い草じゃない。私にも半分、権利があるはずよ?」
リンは嘲笑いながら、佐藤のもう片方の腕を掴む。左右から押し付けられる二つの柔らかな感触と、一触即発の緊張感。ワカハは静かに、だが熱く、一首を詠み上げた。
「入り乱れ 紅葉(もみじ)散るらむ 書庫の闇 譲らぬ想い ジンガに秘めて」
彼女の独占欲が、村の掟という仮面を突き破って露わになった瞬間だった。
「……約束、破るつもり? 都会の男の子って、案外臆病なのね」
リンは佐藤を本棚に押し付け、短いスカートから覗くガーターベルトを露わにしながら迫る。彼女の唇が重なろうとしたその時、重い扉がゆっくりと開いた。そこに立っていたのは、一冊の歌集を抱えたワカハだった。
「……リン。やっぱり、戻ってたんだ」
ワカハの瞳には、かつてないほどの鋭い光が宿っていた。彼女は迷うことなく二人の間に割り込むと、佐藤の腕を自分の豊かな胸の中に引き寄せ、リンを正面から見据えた。
「……佐藤くんは、私が教育係。……リンのような『よそ者』のリズムは、彼を狂わせるだけ」
「あら、共有が自慢のこの村で、随分な言い草じゃない。私にも半分、権利があるはずよ?」
リンは嘲笑いながら、佐藤のもう片方の腕を掴む。左右から押し付けられる二つの柔らかな感触と、一触即発の緊張感。ワカハは静かに、だが熱く、一首を詠み上げた。
「入り乱れ 紅葉(もみじ)散るらむ 書庫の闇 譲らぬ想い ジンガに秘めて」
彼女の独占欲が、村の掟という仮面を突き破って露わになった瞬間だった。


