深夜。ランタンの灯が消えたキャンプ場は、異様な沈黙と、それ以上に濃密な「気配」に満ちていた。
佐藤のいる男子テントに、ジッパーを開ける小さな音が響く。
入ってきたのは、ワカハではなかった。サチだった。
「……佐藤くん、いた。……今夜は私がお相手だよ」
サチは、薄いジャージのジッパーを少し下げ、佐藤の横に滑り込んできた。
テントの中は、蒸し暑い。人の吐息と、防虫剤の匂い、そして少女特有の甘い汗の香りが混ざり合い、酸素が薄くなっていく。
「(……っ! ちょ、サチさん……)」
サチの指先が、佐藤のジャージのウエストに掛かる。
だが、佐藤の頭の中にあるのは、別の光景だった。
今頃、ワカハはどのテントにいる? 田中か? それとも他の男子か?
彼女のあの、吸い付くような肌の感触。あの驚くほど瑞々しく、かつ強靭な「締まり」が、今この瞬間、別の男によって上書きされているのではないか。
(……嫌だ。想像しただけで気が狂いそうだ。あいつに触られているワカハさんを、あいつに短歌を詠む彼女を……!)
サチの熱い奉仕を受けながら、佐藤は絶望的な嫉妬の中で悶えていた。自分の体が快楽に反応すればするほど、ワカハという存在が自分から遠ざかっていくような、底なしの恐怖に襲われていた。
佐藤のいる男子テントに、ジッパーを開ける小さな音が響く。
入ってきたのは、ワカハではなかった。サチだった。
「……佐藤くん、いた。……今夜は私がお相手だよ」
サチは、薄いジャージのジッパーを少し下げ、佐藤の横に滑り込んできた。
テントの中は、蒸し暑い。人の吐息と、防虫剤の匂い、そして少女特有の甘い汗の香りが混ざり合い、酸素が薄くなっていく。
「(……っ! ちょ、サチさん……)」
サチの指先が、佐藤のジャージのウエストに掛かる。
だが、佐藤の頭の中にあるのは、別の光景だった。
今頃、ワカハはどのテントにいる? 田中か? それとも他の男子か?
彼女のあの、吸い付くような肌の感触。あの驚くほど瑞々しく、かつ強靭な「締まり」が、今この瞬間、別の男によって上書きされているのではないか。
(……嫌だ。想像しただけで気が狂いそうだ。あいつに触られているワカハさんを、あいつに短歌を詠む彼女を……!)
サチの熱い奉仕を受けながら、佐藤は絶望的な嫉妬の中で悶えていた。自分の体が快楽に反応すればするほど、ワカハという存在が自分から遠ざかっていくような、底なしの恐怖に襲われていた。



