恋知らぬ冷徹官僚と薄幸のかすみ草

 風呂を済ませ、こちらもデパートで購入した薄桃色のモスリンのネグリジェを購入した。デザインはアール・デコ調の繊細なレースがあしらわれており、体型がしっかり出るような作りになっている。

 このようなものを着たことがないので、似合っているのかも、わからない。ひとまず髪を結んで、しっかりと首筋が見えるようにした。

 どのような見え方が正しいかはわからないけれど、少しでも見た目よく…、なんてそんな意識をしながら、木製のドアの前に立った。私の部屋は和風だけれど、旦那様の部屋は洋風で、ベッドで眠っていると聞いていた。

 深呼吸をし、ドアをノックすると、次第にドアが開く。そこから姿を現したのは、襟の詰まったシルクのストライプ柄パジャマを着た、旦那様の姿だった。前髪は下りており、いつもよりも少し幼い。

 私を捉えると、そっと肩を抱き寄せ、ドアを閉めると鍵を閉めた。それからベッドに促すと、そっと端に座らせる。

 いつもはスーツで、厳格なイメージがある彼だけれど、今夜の旦那様は少し隙のある、幼いイメージすら少し抱く。それは下りている前髪のせいか、恰好のせいか。