人工知能はその先へ


6××4年。時代が大きく進み人類は進化した
AIのシンギュラリティはとうに達成し、
人工知能が人間の生活を支えるのはもちろん
新しい技術や発見もするようになってきた。
おかげで、我々の生活は豊かという言葉では表せないそれ以上の生活になっていた。

ガチャン ジジ…
薄暗い部屋に機械音が鳴り響く。

「 よし、これでもOK。 」

ほっと安心したように息を吐く人間と
傍には人間そっくりに作られた人工知能。
現代で人間そっくりの人工知能を作るのは容易いものなのだ。

「 博士。いいンデスか?ワタシが
コノ実験にサンカしてモ 」

「 もちろん。むしろ、ごめんな 」

「 …… ? 博士ガ 謝る必要ナイデスょ? 」

「 プログラミングが間に合わなくて、君を周りと同じくらいの知能まで引き上げられなかった 」

「 アぁ そんなコトデスカ 」

「 そんな事って……! 」

「 イィんデス 。 ここまで人間二近づケてモラえて、しかも言葉モマトモに話せるよう二なりました。ソレダけで幸せデス」

「 …… そうか。ならいいんだ 」

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これは、私の人生に夢をくれたあの子とのお話。
 
2027年7月23日(金)晴れ

今日は授業大変だった
みんな集中していた。
えらい!


「 よし、こんくらいでいーっしょ! 」

ふぅとひと仕事終わったかのように休憩をする
この学校はなかなか古いというか、子供っぽいというか、未だに日直帳を当日の日直が書くという制度がある。今日は私が日直で文章力のない私が書くのには時間がかかりすぎてしまったが、何とか書き上げた。
最後の一言の時には既に力尽き適当なことしかかけていないが、他の部分を完璧にしたので許してくれるはず
先生の優しさに願いを込め席を立つ

茉梨(まつり)ー?この後ご飯食べ行く? 」

廊下から心晴(こはる)の声が聞こえてきた
私とよく放課後にご飯を食べる親友。
高校に入ってから週3くらいの頻度で心晴とご飯を食べる。そして登下校も一緒だったりと幼稚園の頃からの付き合いのためもはや家族のような存在だ
そんな心晴からのお誘いに断るなんて2文字は一回も浮かんでこない

「 え!行く行く!ちょっと待ってて!日直帳だしてくる! 」

「 はーい まってる 」

心晴に即答し、自慢の50m7.51秒の足を思いっきり使って全速力で廊下を駆け抜ける
途中で生徒指導に走るなって怒鳴り声が聞こえたような気がするけど風になってどこかに飛んでいった

コンコンと職員室の扉をたたく。失礼しますと挨拶をし担任を呼ぶ
 
「2年3組平塚です。田辺先生いらっしゃいますか?」

「 おー、日直帳か?」
 
ガタンと椅子から立ち上がり声をかけてくれる担任
ちょっと顔が怖くてガタイの良い体育教師
生徒間ではオラウータンと呼ばれている
可哀想だなでも確かに見た目はオラウータンじゃんと脳内で笑っていると足音をたてながら入口まで取りに来てくれる。
なんだかんだ優しい教師だ
 
「はい、これ 」

「はい、預かりました。ってか平塚 」
素直に受け取ってもらい、友達の心晴と麻辣湯を食べに行くため駆け足で教室に戻ろうとすると
田辺先生に呼び止められた
何か悪いことをしてしまったのかとねびくっと振り返る
 
「はい……? 」

「さっき廊下走ってたな?」

「ア……」
先生ははぁと溜息をつき注意を促す
ば、バレていたのか……
田辺先生は優しい割に細かい性格をしているので
暫くはことごとく注意されてしまうだろう。
 
「今月で何度目だ?」
 
「3回です」

「8回だ」

「すみません……」

「廊下を走るだけならまだしも、遅刻や未提出課題が多いぞ」

「はい……すみません」

さっきからすみませんすみませんってほんとに反省しているのか?
あ〜めんどくせ〜〜。
田辺先生お得意の小姑攻撃が始まった。
優しいけど、細かいところは細かく突っ込む面倒臭い性格なのだ。
だからオラウータンなんて言われるんだよ!
口には出さない反論を心の内に抑えておく。
一応真面目なので大人しく説教を聞く
しかし、何度も同じ説教を聞いているせいか先生の言葉に飽き飽きしてきた。
ぼーっと先生の話を聞いていると、先生も諦めたのか、またはぁと溜息をつき話に区切りをつけてくれた 

「これ以上どうにもならないなら夏休み補習だからな」

「え!?それだけはご勘弁を……!」

「ちゃんと課題を提出して登校時間に間に合わせるなら見逃してやる」

「はい!それはもぉーもちろんやらせて頂きます!」

「 調子がいいもんだ」

呆れ笑い、と言えばいいのだろうか。田辺先生は、ははっと笑い許してくれた。こーゆーところは優しい
多分、田辺先生は私達にも分かる優しさと大人になればわかる優しさを持ち合わせているんだと思う
それはちゃんと私達の未来のことを考えてのことだろう
 
「えへへ……あ、じゃぁこの後用事あるんで」

「補導されないようにな」

「もちろんですとも!では、失礼します」

「あいどーも」

軽く挨拶をする先生に背を向け教室で待っている心晴の元へ全力ダッシュをする
ちなみに私のあだ名はニワトリだ。


ガラガラッ 勢いよく教室の扉を開ける
今は夏なので夕焼けにもなっていないが今は16時。
授業が終わってから30分以上立っているため、すでにみんな下校か部活に行っている。そのため、教室にポツンと1人心晴を待たせていたのだ。
心晴は1人分厚い本読んでいる。戻りました〜と声をかければおかえりと帰ってくる

「意外と早かったね」

心晴が驚くのも無理はない。私はいつも叱られている時は余裕で4、50分以上ほど怒られて教室に帰れないにので心晴はその時間を自習や趣味に当てている。だから頭が良いのか!と納得したことがあるが、そんなことないもっと勉強して脳みそ使わなきゃと言われたので
やっぱり心晴は努力家だ
 
「いやー先生の優しさに漬け込むのは申し訳ないけど、やっぱ心晴と麻辣湯食べたくて」

「また金山先生にニワトリって言われちゃうよ〜?」

「うわ最悪……!その事考えてなかったわ」

金山先生とは通称歩くSNS。生徒、教師のの情報をどこからともなくかき集めそれを皆に話してしまう
ほぼ情報屋みたいなもので、よく口が滑ったと称し抜き打ち検査の日程をばらしているのを見かける。それはそれでありがたいのだが、自分の失態を面白おかしく、しかも2倍くらいに話を盛って話されるものだから金山先生の好き嫌いは、ハッキリと別れている

「 まぁ金山先生にバレなきゃ大丈夫よ、何かあったら言い返してあげるし」

ふんと可愛らしい笑顔で私を慰めてくれる心晴
あぁなんていい子なんだと心の中で感動する

「あ、もう17時になっちゃう。麻辣湯屋さん閉まっちゃうから早く行こ」

「あ、うん!」

ぱっと手を取り走り出す
それに引っ張られ私も足を動かす。
可愛い可愛いと心晴愛でていたらいつの間にか時間が経っていたらしい
全然気づかなかった……しっかり者な心晴には何度も助けられている。
それは学校でも、学校外でも小さい頃からずっと

「 茉梨ー、行くよ 」
 
「あ、うん!」

学校の正面玄関からでて右に曲がり突き当たりまで歩いていくと駅があり、何駅か乗り継いでくと私たちの高校で大人気の麻辣湯屋さんがある
最近は私もハマっており色んな子を誘って、みんなでわいわいして食べるのがマイブームだ

ウィーンと自動ドアが開くいらっしゃっせーと軽い声がとどく
この前まで手動だったのに、自動ドアになってるなんて
最先端だな
 
「茉梨何食べる?」
「やっぱ麻辣湯にこれとこれと……」

注文を済ませ席に座る
しばらくすると可愛いロボットが麻辣湯を運んでくれた
可愛い、ありがとうとロボットにつ前2つ届いた麻辣湯一緒に食べ始める
今回は頼んだことのないトッピングを入れてみたけど
美味しかった。心晴もこれめっちゃ美味しいって言うからお互いの麻辣湯を食べあいっこしていた
お店はなんともオシャレな雰囲気で、やっぱJKこういうのすきだよな、とか思ってたらひとつだけ悪い言い方かもしれないけれど、浮いているテレビがあった。
周りの雑貨屋雰囲気と合わない一昔前のテレビ
壊れかけのテレビからはAIについて議論されている
まぁ私には理解するのが難しくて、心晴と金山の話をする事に集中した。
 
「そういえば心晴に話したいことあってさー」

「んー?なになに」
 
満足するまで麻辣湯を味わい、ゆっりしていたら
時計は19時前を回るのことに気づいた。焦って片付けをしてお会計をして軽く荷物整理をしながら
ウィーンと音を鳴らし開く扉を潜り外に出る

「美味しかったね〜」
 
「また食べに来ようね」
 
「次は別のトッピングにしようかな」

駅まで10分ほどかかるので心晴とたわいのない話をして帰路に着く。
心晴と話している時なんとなく頭が痛くて。
偏頭痛を持っている私は雨が降るかもと空を見上げた。
すでに夜なので空は暗くなっているがよく見ると雲の色がいつもより黒いかもしれない。
もしかしたら雨が降るかな。折りたたみ傘学校だわ
雨振らないで欲しいなと、心の中で話し出す。
ただ、雨が降りそう。それだけじゃないようで空を少し眺める
しばらくするも深い紺のような色をした空にキランと夜空に光が瞬いた。

「流れ星……?」
ぼそっと放った声は、たった1人。私の隣に居る心晴に届いてしまった
  
「ん?どうした?」
「いや、なんでもない!」
 
優しい声でこちらを伺っている心晴になんでもないと返すとそっかと笑って別の話題に変えてくれた。
そんな優しい心晴の話をまともに聞かず
見間違えだよね。だって星1つ見えないんだもん
私が見た光はきっと見間違え
そう片付けてあの光は、無かったことにした。