教室の窓際の席。
お昼休み、雪乃とお弁当を食べる。
そこからは校庭が見渡せて、お弁当を早く食べ終わらせた男子達が、青春そのもののようにサッカーをしている姿がよく見える。
『青春ってなに?』的な私にとって、サッカー男子の姿は眩しかった。
あ、でもそこから何か片思いとか、両片思いとか、恋とかキラキラしたものが生まれるとか、そういうことは皆無です。
「雪乃はどうして秋人君が私たちに声をかけたのか、予想つく?」
多分私の中の都市伝説に入りそうな事件を、物知り雪乃に聞いてみた。
「え? 可愛かったんじゃない?」
唐揚げをパクリと食べながら言っていたので、語尾がモゴモゴしている。
「そんなわけないでしょ? 一軍女子が玉砕してたんだよ」
秋人君に屈辱的な言葉を言われた一軍美女達の表情が、忘れられない。
「自分のことを知らなかったから、ダメだったんじゃないの?」
また雪乃は意味不明なことを言っている。
「でもあの子達は一軍でしょ?」
「一般的にはね」
そう言いながら、雪乃は私のお弁当から大事にとっておいただし巻き卵を奪い取った。
「あ〜、私のだし巻き〜」
雪乃の口の中に消えていくだし巻き卵を、目で追ってしまう。
口の中にだし巻きが吸い込まれると、自然と頬を膨れた。
「大切に育ててたのに……」
「なに、その焼肉みたいな言い方」
コロコロと雪乃が笑う。
「そういうところよ」
「ん?」
またまた雪乃の意味不明発言。
「凛華の可愛くて面白いところが、秋人君にも刺さったんじゃない?」
「ん〜?」
わからなさすぎて、首がどんどん傾いていく。
「ずっとそのままの、みんなから愛されキャラでいてね」
そう言いながら、雪乃は大好物のママさんお手製コロッケを、私のお弁当の中に入れてくれた。
「そんなの嫌よ。私、可愛くなりたいの」
私は可愛いものが大好き。
今は持ってるだけの鏡を、いつかきっとずっと使いたくなるほどの可愛い顔になってみせる!
雪乃みたいに綺麗になることは無理だけど、可愛くなりたい。
「メイクを勉強して、痩せてやる!」
力強く言うと雪乃は一瞬、目を細め悲しそうにする。
「え?」
あまり見たことのない表情に違和感を感じた。
「雪乃、何かあった?」
訊くと、
「何でもない」
と、何事もなかったかのように、いつもの雪乃の笑顔に戻る。
「凛華の親友の私が春人君との恋が実よう全面的に応援するね」
もらったコロッケで膨れている私の頬を、雪乃が突きながら微笑む。
「恋が実るだなんて! そんな恐れ多い」
言いつつも、春人君の隣を歩く自分の姿を想像してしまって顔がニヤける。
「そうなったらいいな〜」
今日のお弁当は春人君との未来の夢の味がした。
お昼休み、雪乃とお弁当を食べる。
そこからは校庭が見渡せて、お弁当を早く食べ終わらせた男子達が、青春そのもののようにサッカーをしている姿がよく見える。
『青春ってなに?』的な私にとって、サッカー男子の姿は眩しかった。
あ、でもそこから何か片思いとか、両片思いとか、恋とかキラキラしたものが生まれるとか、そういうことは皆無です。
「雪乃はどうして秋人君が私たちに声をかけたのか、予想つく?」
多分私の中の都市伝説に入りそうな事件を、物知り雪乃に聞いてみた。
「え? 可愛かったんじゃない?」
唐揚げをパクリと食べながら言っていたので、語尾がモゴモゴしている。
「そんなわけないでしょ? 一軍女子が玉砕してたんだよ」
秋人君に屈辱的な言葉を言われた一軍美女達の表情が、忘れられない。
「自分のことを知らなかったから、ダメだったんじゃないの?」
また雪乃は意味不明なことを言っている。
「でもあの子達は一軍でしょ?」
「一般的にはね」
そう言いながら、雪乃は私のお弁当から大事にとっておいただし巻き卵を奪い取った。
「あ〜、私のだし巻き〜」
雪乃の口の中に消えていくだし巻き卵を、目で追ってしまう。
口の中にだし巻きが吸い込まれると、自然と頬を膨れた。
「大切に育ててたのに……」
「なに、その焼肉みたいな言い方」
コロコロと雪乃が笑う。
「そういうところよ」
「ん?」
またまた雪乃の意味不明発言。
「凛華の可愛くて面白いところが、秋人君にも刺さったんじゃない?」
「ん〜?」
わからなさすぎて、首がどんどん傾いていく。
「ずっとそのままの、みんなから愛されキャラでいてね」
そう言いながら、雪乃は大好物のママさんお手製コロッケを、私のお弁当の中に入れてくれた。
「そんなの嫌よ。私、可愛くなりたいの」
私は可愛いものが大好き。
今は持ってるだけの鏡を、いつかきっとずっと使いたくなるほどの可愛い顔になってみせる!
雪乃みたいに綺麗になることは無理だけど、可愛くなりたい。
「メイクを勉強して、痩せてやる!」
力強く言うと雪乃は一瞬、目を細め悲しそうにする。
「え?」
あまり見たことのない表情に違和感を感じた。
「雪乃、何かあった?」
訊くと、
「何でもない」
と、何事もなかったかのように、いつもの雪乃の笑顔に戻る。
「凛華の親友の私が春人君との恋が実よう全面的に応援するね」
もらったコロッケで膨れている私の頬を、雪乃が突きながら微笑む。
「恋が実るだなんて! そんな恐れ多い」
言いつつも、春人君の隣を歩く自分の姿を想像してしまって顔がニヤける。
「そうなったらいいな〜」
今日のお弁当は春人君との未来の夢の味がした。
