君と青空を泳ぐ

 大きな会場の控室に大量の人が群がっている。いよいよ今日は関東大会の日だ。ここを乗り越えると、次は関東大会、全国大会が待っている。支部大会、県大会では、全国大会出場のための標準タイムを突破できなかったから、全国大会に出場するには今日、これよりも速く泳がなければならない。
 あたりを見回すと、様々な高校のジャージを着た生徒が見えて、中には強豪と呼ばれる高校の名前もあった。急に周りの人たちが強そうに見えて、緊張が激しく私の心臓を揺らす。
 ぎゅっと手を握り翔くんの顔を思い出す。関東大会も出場を決めたとき、自分のことのように喜んでくれた。きっと私が全国に出場したら、また翔くんはたくさん私をほめて、喜んでくれるに違いない。それに友達も、表彰されてる私を見たら、凄さを認めてくれるだろう。そしたら、皆の人気者になって、翔君に見合った彼女に一歩近づけるかもしれない。その為にも、ここで負けるわけにはいかない。
私は絶対、全国大会に行くんだ。
(見ててね翔くん、私頑張るから)