僕らフラれた受け同士


それから数週間後。

湿度の高い、蒸し暑い日々が過ぎていく中……今日、各クラスの文化祭の準備が(とどこお)りなく終わった。

そして一大イベントを明日に控えた夜。

僕は自室のベッドの上で、灯にメッセージを送った。


“文化祭が終わったら、ちょっと話せないかな?”


すぐに既読が付き、手のひらにじんわりと汗が滲む。

返事が返ってくるまでの数分間、息をするのも苦しいくらい胸が締めつけられる思いだった。


“うん、いいよ”

“ボクも千冬に話したい事があるから”


文章を見て、ゴクリとツバを飲み込む。

灯の話したい事ってなんだろう。


「灯も……僕と同じ気持ちだったら嬉しいな……」


そんなシャボン玉みたいに淡く儚い期待を抱き、ベッドを下りてカーテンを開く。

窓の外には星が輝いていて、勝手に応援されているような気分になった。

その場で両手を揃えて目を閉じる。


「ちゃんと、灯に告白できますように」


そして叶うならば。

この恋が両想いで終わりますように。





***