僕らフラれた受け同士


「え、マジで文化祭で告白するの!?」


「ちょっと!声大きいって~!」


「ちょ、マジ頑張ってよ!?ウチら応援してるからね!」


ふと、廊下で作業をしていた女子生徒達の声に耳が傾いた。

文化祭で告白する人もいるんだ……。

今年は文化祭のフィナーレで打ち上げ花火が上がるって吉元先生も言っていたっけ。

胸の鼓動が増していく。

それに便乗するのは、どうかな?

文化祭の花火をバックに、勇気を出して灯に告白してみるのは……。

どうせもうすぐ卒業なんだ。

お互いの進路によっては僕達はめったに会えなくなるかもしれない。

そしたらこの“恋人ごっこ”も、どこまで続くか分からない。

自然消滅で疎遠になる可能性があるなら、いっそここで……自分から行動に出るのもいいんじゃないかな……?


「どうしたの、千冬?ボーッとして……」


前を行く灯が僕を振り返る。

一際大きく高鳴った鼓動に、僕は決意を固める。


「――ううん、なんでもない!」


よし、頑張ってみよう。

文化祭の日。

僕は、灯に告白する。

一度決めてしまえばフッと軽くなった恋心を胸に秘めて、僕は灯と教室へ向かった。