僕らフラれた受け同士


それから僕達のクラス……いや、一年から三年までの全クラスが文化祭に向けて準備を始めだす。

お化け屋敷などの体験型もあれば、たこ焼き屋にクレープ屋など飲食系の出し物も多い。

部活に入っている生徒は部活ごとの展示も用意するとあって、今年は本当に賑やかなイベントになりそうだった。

もちろん体育祭など、他の行事も手を抜けない。

テストだけでなく、受験勉強も並列して行う僕ら三年生は特に目まぐるしいスケジュール。

わりと忙しい日々が過ぎていき、つかの間の長期休暇である夏休みを終えた9月。

まだ残暑が厳しい、二学期の始まり。

灯と出会って約一年が経ったその日の放課後から、大型の展示用パネルなどを作る許可が下りた。


「そっちの画材とって~」


「この飾り、どこにつけるんだっけ?」


「看板を置くのってここでいいのかー?」


場所を取るからという理由で今日まで許しが出なかったから皆も気合いが入っている。


「うわ、皆頑張ってるね……僕らも負けてらんないよ灯」


「だね、必要な物は買ってきたし…あとは文化祭当日に間に合わせるだけだ」


買い出しを任された僕と灯が、両手いっぱいに“コスプレ喫茶”に使う材料を持って廊下を歩く。


「あ、灯!今ちょっといいか?」


ふと、灯が三年一組の教室から顔を出した爽君に呼び止められた。