僕らフラれた受け同士


「いや笑い事じゃないから!危機が迫るって……ただてさえ去年は突然フラれて最悪だったのに今年も一波乱あるって事!?」


僕の恋路はどうなってるんだ……嫌すぎる!

しょんぼりしながらおみくじを畳む。

ふと、近くの木の枝におみくじが結ばれているのを発見して呟いた。


「あれって悪い事書いてあったら結べば良いんだっけ……?僕もそうするべきかなぁ」


「そんなに気にする事ないって」


ポンポンと灯が僕の肩を優しく叩く。


「でも……“危機迫る”だよ……?」


「“それを乗り越えた先に進展あり”……とも書いてあったじゃん?そっちの方が大事だよ」


「乗り越えた先に……かぁ。自信ないなー」


へらりと笑いながら冗談半分に弱音を吐く。

それを見て、灯が真面目な顔をした。


「それなら……ボクが千冬に迫る危機ってやつを全部吹き飛ばしてあげる」


「えっ……」


「一緒に乗り越えれば、怖くないでしょ?」


安心させるような優しい口調に、心がじんわりと暖かくなっていく。

灯がそばにいてくれるなら……何があっても本当にどうにかなっちゃいそう。


「あ……ありがとう……えっと、それで灯は?なんて書いてあったの?」


赤らんだ顔を見られたくなくて、話題を灯のおみくじへと変える。

灯は「ん」と一言だけ発して、自分のおみくじを見せてくれた。