僕らフラれた受け同士


それから数日が経ち、年越し間近の12月31日。

年末のカウントダウンが終了して新しい年が始まった数秒後の事。

意外にも灯との“次の約束”はすぐに訪れた。


『新年、明けましておめでとうございます!』


テレビの向こうで芸能人達が新年を祝う中、僕はスマホに表示された通知をジッと見ている。


「千冬ー?年越し蕎麦、置いとくわよー」


「え?……ああ、うん、ありがとう!」


「どうしたの?さっきからスマホばっかり見て……ふふ、もしかして好きな子からメッセージが来たとか?」


「そ、そんなんじゃないから!」


いや、その通りだった。

ニヤニヤとこちらを見つめる母さんの視線から逃げるように、スマホを操作する。

開かれたのはメッセージアプリ、灯とのトークルーム。

そこには“明けましておめでとう、今年もよろしく”というメッセージがあった。


「えっと、明けましておめでとう……こちらこそ、よろしくね……っと……」


急いで返信をすると、すぐに既読がつく。

次に返ってきた灯の文章に、僕はスマホを床に落とした。


“今日、一緒に初詣に行かない?”


新年早々に取り付けられた“次の約束”に、慌ててスマホを拾い了承の言葉を送信した。


***