作戦会議の夜。
決行当日の騎士の配置など細かい流れまで決まり、レイアの中でもいよいよという気持ちが高まってきた。
思えば1年前に突然王都へ呼び出された日から大きく歯車が動き出したのだ。
この1年は、あまりに色々な出来事が起きすぎて息もつけないくらいあっと言う間だった。
1年前の自分が今の私を見たらきっと驚くだろうな。
ダガーを使いこなす訓練まで行うようになりレイアの手にはタコが出来ている。
「ふふ」
自分の手のひらを見てレイアが笑った瞬間、部屋の扉がノックされた。
この時間にレイアの部屋を訪れるのは大概エルフリードだ。
また、何かいい文献を見つけたのかもしれない。
「エル?」
「ああ、今ちょっといいかな?」
レイアは返事の代わりに、すぐに扉を開けた。
予想外にエルフリードは手ぶらだった。
彼は部屋に入るとポケットから小さな箱を取り出し、レイアに差し出した。
「これ、レイアに。」
「ありがとう?」
今は戦闘前のピリピリした時期であるし、今日は誕生日でも記念日でもない。
「開けてもいい?」
頷くエルフリードを見て、レイアは箱を開けた。
「これ⁉」
中には青い石がはめ込まれた銀の指輪が入っていた。
「レイア。これは結婚指輪だよ。この戦いが終わったら結婚しよう。」
エルフリードは真剣な表情でレイアを見つめながらそう告げた。
レイアの目がうるんだ。
「戦いが終わり落ち着くころにはレイアの家族の喪も明けるだろう。僕と家族になろう。」
「エル!」
レイアは箱を握りしめたままエルフリードの胸に飛び込んだ。
「ええ・・・ええ。」
泣きながら頷くレイアをエルフリードがそっと抱きしめた。
レイアが落ち着くと、エルフリードは少し身体を離し箱から指輪を取り出し彼女の左手の薬指にはめた。
「戦いの時に邪魔になるようなら、クララのロザリオのチェーンに一緒につけておいてほしいな。僕もレイアと一緒に戦いたい。」
「うん。そうする。」
レイアは自分の左手にはまった指輪を感慨深げに見つめながら答えた。
「綺麗な石ね。」
「僕が生まれた時、瞳の色に合わせて両親から贈られたもので僕の分と2つ対になってるんだ。レイアに会ってからは、ずっといつかレイアにこれをあげたいと石に想いを込めてたんだよ。」
照れくさそうにエルフリードが笑った。
「そうだ。僕のぶんもあるからレイアがはめてくれるかな?」
エルフリードはもう一つの指輪を取り出した。
こちらは男性用なのか、青い石はレイアのものより小ぶりでリングは少し太めの造りになっていた。
レイアはそれを受け取り、エルフリードの左手の薬指にはめた。
「ふふ。お揃いね。」
2人は見つめ合い幸せそうに笑い合った。
どちらからともなく口づけをかわし抱き合った。
しばらくして身体を離すとエルフリードが思いつめたような表情でレイアを見つめた。
「もしもの話をするのは気が進まないけど・・・。万が一戦いに敗れるようなことがあろうとも僕はずっと君と一緒にいると誓おう。何が起ころうとも僕たちを別つことはできない。」
真剣な顔でエルフリードが告げた。
死ぬときも一緒だ。
言外に告げられたその重い言葉に、レイアは不思議と笑みが浮かんだ。
「その時は私のことは忘れて別の人を見つけてねって言っても、エルはそうするのね?」
「さすがレイアだ。僕のことがよくわかってるじゃないか。」
エルフリードが苦笑した。
「安心して。2人の未来のために勝つことしか考えてないわ。それにノアとの約束も守らないといけないもの。」
笑みを浮かべるレイアに、エルフリードも明るい笑顔になった。
「そうだね。」
再びレイアを軽く抱きしめた。
「明日も早朝から鍛錬の予定があるだろう。今日はもう部屋へ戻るよ。おやすみ。」
エルフリードはそう言うとレイアの額に軽くキスをして部屋を出て行った。
エルフリードは戦いには参加できないが、ずっと一緒にいる。
そう思えることが心強く、レイアに勇気を与えてくれた。
今日の作戦会議で嫌でも緊張感が高まっていたが、その後、温かく穏やかな気持ちで眠ることが出来たのだった。
決行当日の騎士の配置など細かい流れまで決まり、レイアの中でもいよいよという気持ちが高まってきた。
思えば1年前に突然王都へ呼び出された日から大きく歯車が動き出したのだ。
この1年は、あまりに色々な出来事が起きすぎて息もつけないくらいあっと言う間だった。
1年前の自分が今の私を見たらきっと驚くだろうな。
ダガーを使いこなす訓練まで行うようになりレイアの手にはタコが出来ている。
「ふふ」
自分の手のひらを見てレイアが笑った瞬間、部屋の扉がノックされた。
この時間にレイアの部屋を訪れるのは大概エルフリードだ。
また、何かいい文献を見つけたのかもしれない。
「エル?」
「ああ、今ちょっといいかな?」
レイアは返事の代わりに、すぐに扉を開けた。
予想外にエルフリードは手ぶらだった。
彼は部屋に入るとポケットから小さな箱を取り出し、レイアに差し出した。
「これ、レイアに。」
「ありがとう?」
今は戦闘前のピリピリした時期であるし、今日は誕生日でも記念日でもない。
「開けてもいい?」
頷くエルフリードを見て、レイアは箱を開けた。
「これ⁉」
中には青い石がはめ込まれた銀の指輪が入っていた。
「レイア。これは結婚指輪だよ。この戦いが終わったら結婚しよう。」
エルフリードは真剣な表情でレイアを見つめながらそう告げた。
レイアの目がうるんだ。
「戦いが終わり落ち着くころにはレイアの家族の喪も明けるだろう。僕と家族になろう。」
「エル!」
レイアは箱を握りしめたままエルフリードの胸に飛び込んだ。
「ええ・・・ええ。」
泣きながら頷くレイアをエルフリードがそっと抱きしめた。
レイアが落ち着くと、エルフリードは少し身体を離し箱から指輪を取り出し彼女の左手の薬指にはめた。
「戦いの時に邪魔になるようなら、クララのロザリオのチェーンに一緒につけておいてほしいな。僕もレイアと一緒に戦いたい。」
「うん。そうする。」
レイアは自分の左手にはまった指輪を感慨深げに見つめながら答えた。
「綺麗な石ね。」
「僕が生まれた時、瞳の色に合わせて両親から贈られたもので僕の分と2つ対になってるんだ。レイアに会ってからは、ずっといつかレイアにこれをあげたいと石に想いを込めてたんだよ。」
照れくさそうにエルフリードが笑った。
「そうだ。僕のぶんもあるからレイアがはめてくれるかな?」
エルフリードはもう一つの指輪を取り出した。
こちらは男性用なのか、青い石はレイアのものより小ぶりでリングは少し太めの造りになっていた。
レイアはそれを受け取り、エルフリードの左手の薬指にはめた。
「ふふ。お揃いね。」
2人は見つめ合い幸せそうに笑い合った。
どちらからともなく口づけをかわし抱き合った。
しばらくして身体を離すとエルフリードが思いつめたような表情でレイアを見つめた。
「もしもの話をするのは気が進まないけど・・・。万が一戦いに敗れるようなことがあろうとも僕はずっと君と一緒にいると誓おう。何が起ころうとも僕たちを別つことはできない。」
真剣な顔でエルフリードが告げた。
死ぬときも一緒だ。
言外に告げられたその重い言葉に、レイアは不思議と笑みが浮かんだ。
「その時は私のことは忘れて別の人を見つけてねって言っても、エルはそうするのね?」
「さすがレイアだ。僕のことがよくわかってるじゃないか。」
エルフリードが苦笑した。
「安心して。2人の未来のために勝つことしか考えてないわ。それにノアとの約束も守らないといけないもの。」
笑みを浮かべるレイアに、エルフリードも明るい笑顔になった。
「そうだね。」
再びレイアを軽く抱きしめた。
「明日も早朝から鍛錬の予定があるだろう。今日はもう部屋へ戻るよ。おやすみ。」
エルフリードはそう言うとレイアの額に軽くキスをして部屋を出て行った。
エルフリードは戦いには参加できないが、ずっと一緒にいる。
そう思えることが心強く、レイアに勇気を与えてくれた。
今日の作戦会議で嫌でも緊張感が高まっていたが、その後、温かく穏やかな気持ちで眠ることが出来たのだった。

