俺達は順調に勝ち進み県大会までいけた。
が、問題はそんなことではない。
桃太を好きだと自覚してからというもの、どう話していいのか分からず俺は挙動不審になっていた。
「センパイ?」
「へ!?あ、や、な、何?」
「ご飯食べてるのにずーっと上の空だけど何かあった?」
「いや、何も無…くはないか…」
「僕で良ければ相談乗ろうか?」
桃太への悩みを本人に相談など出来るはずもない。
「大会のこと?それとも別のこと?」
「別のこと、だけど…」
「……もしかして僕のこと?」
「あ、や、えっと…」
「僕のこと嫌いになっちゃった?ダメなところあった?」
「そんなわけないだろ!」
「じゃあなんで…、まさか、僕じゃなくて別に好きな人出来たの?僕もう要らない…?」
初めて見せる不安そうな姿、いつも真っ直ぐな桃太が弱音を吐く。
そこで俺は思わず
「お前のことだけど、そうじゃなくて!こ、答えは…、その…大会終わってからだ!」
そう言ってしまった。
桃太が目を丸くし、ポカンとしている。
「センパイそれって…」
「わあああ!今はまだなし!なしだからな!」
「うん!」
これで良かったのだろうかと思わなくもないが、いつまでも桃太を待たせるわけにはいかない。
いつか応えなきゃいけない時が来るなら、それはもう少しだ。
