第5話 純潔を僕にくれるなら
〇皇都にある嵐永の屋敷内(翌朝)
廊下を歩くかぐよの足元に、生後2週間くらいの子ウサギによく似た可愛らしいモフモフした白い存在が多数。
かぐよは踏まないように足元を気にしている。
かぐよ「何かしら? ネズミ? 子ウサギ?」
かぐよ(踏んでしまいそうだわ……)
「『わたな』だよ」と銀髪碧眼で眉目秀麗な男性――白翠(はくすい)に耳元で甘く囁かれて、かぐよは「ひゃ」と声を上げた。
白翠(はくすい)は長く伸びた襟足の銀髪を結わえており、妖艶な雰囲気を纏っている。
かぐよ(気配を感じなかった!?)
かぐよは片耳を手でおさえながら白翠から距離を取る。
かぐよ「あなた……誰?」
白翠は人懐っこい笑みを浮かべる。
白翠「名は白翠。キミたち人間が『あやかし』と呼ぶ存在かな」
かぐよ「あやかし? 黒くないのに……?」
白翠「黒いのは人を襲うあやかしだね」
かぐよ「人を襲わないあやかしがいるというの?」
白翠「いるさ。人間にだって悪い奴といい奴がいるだろう?」
かぐよ(確かに……でも……)
かぐよ「白翠は、なぜこの屋敷に?」
白翠「キミ、いい匂いがするんだよね……」
白翠がかぐよの首に近づくとすぐに嵐永が現れる。
嵐永は片方の手でかぐよを守るように抱き寄せつつ白翠から距離をとり、もう一方の手で抜刀。
嵐永「何者だ!」
白翠「うわー、キミ傷だらけじゃないか。巫女がいれば、わたなたちと治してあげられるんだけどなぁ」
かぐよ「私、巫女です」
白翠「え、ほんと? それならいいね。わたな、行け」
嵐永「な、うわ」
白いモフモフ達に押し倒されて、嵐永のシャツが脱がされていく。
傷だらけの胸板があわらになった。
かぐよ「本当に治るの?」
わたなたちが嵐永の傷の上でモゾモゾ動く。
白翠「治るよ。仕上げに巫女が傷へ口づければね」
嵐永「は……?」
白翠「やってごらん」
かぐよが嵐永の胸板に口づけると、嵐永の身体がビクリと震えた。
赤くなった顔を見せないように、嵐永は自分の顔を腕で隠す。
かぐよ「治ったわ……」
かぐよが口づけた場所の傷が消えている。
かぐよ「古くて大きな傷でも治るの?」
白翠「わたなたちでは無理だなぁ。僕ならできるけど」
かぐよ「本当? それなら、治してほしい傷があるの」
かぐよ(四年前に私を庇ってできた嵐永様の傷。治したい……)
白翠「それを治して、僕に利点は?」
かぐよ「私にできることなら、なんでもするわ」
白翠「へぇ……」
妖艶な笑みを浮かべる白翠。
するとかぐよの頬が、ムニ、と軽くつねられた。
嵐永が怒りのオーラを発している。
嵐永「かぐよ。なんでもするなんて、男に言うな」
かぐよ「でも……」
かぐよ(嵐永様の傷が治って、腕が以前のように動くなら)
ふふ、と白翠が悪戯っぽく笑う。
白翠「いいよ。キミの純潔を僕にくれるなら、どんな傷でも治してあげる」
〇皇都にある嵐永の屋敷内(翌朝)
廊下を歩くかぐよの足元に、生後2週間くらいの子ウサギによく似た可愛らしいモフモフした白い存在が多数。
かぐよは踏まないように足元を気にしている。
かぐよ「何かしら? ネズミ? 子ウサギ?」
かぐよ(踏んでしまいそうだわ……)
「『わたな』だよ」と銀髪碧眼で眉目秀麗な男性――白翠(はくすい)に耳元で甘く囁かれて、かぐよは「ひゃ」と声を上げた。
白翠(はくすい)は長く伸びた襟足の銀髪を結わえており、妖艶な雰囲気を纏っている。
かぐよ(気配を感じなかった!?)
かぐよは片耳を手でおさえながら白翠から距離を取る。
かぐよ「あなた……誰?」
白翠は人懐っこい笑みを浮かべる。
白翠「名は白翠。キミたち人間が『あやかし』と呼ぶ存在かな」
かぐよ「あやかし? 黒くないのに……?」
白翠「黒いのは人を襲うあやかしだね」
かぐよ「人を襲わないあやかしがいるというの?」
白翠「いるさ。人間にだって悪い奴といい奴がいるだろう?」
かぐよ(確かに……でも……)
かぐよ「白翠は、なぜこの屋敷に?」
白翠「キミ、いい匂いがするんだよね……」
白翠がかぐよの首に近づくとすぐに嵐永が現れる。
嵐永は片方の手でかぐよを守るように抱き寄せつつ白翠から距離をとり、もう一方の手で抜刀。
嵐永「何者だ!」
白翠「うわー、キミ傷だらけじゃないか。巫女がいれば、わたなたちと治してあげられるんだけどなぁ」
かぐよ「私、巫女です」
白翠「え、ほんと? それならいいね。わたな、行け」
嵐永「な、うわ」
白いモフモフ達に押し倒されて、嵐永のシャツが脱がされていく。
傷だらけの胸板があわらになった。
かぐよ「本当に治るの?」
わたなたちが嵐永の傷の上でモゾモゾ動く。
白翠「治るよ。仕上げに巫女が傷へ口づければね」
嵐永「は……?」
白翠「やってごらん」
かぐよが嵐永の胸板に口づけると、嵐永の身体がビクリと震えた。
赤くなった顔を見せないように、嵐永は自分の顔を腕で隠す。
かぐよ「治ったわ……」
かぐよが口づけた場所の傷が消えている。
かぐよ「古くて大きな傷でも治るの?」
白翠「わたなたちでは無理だなぁ。僕ならできるけど」
かぐよ「本当? それなら、治してほしい傷があるの」
かぐよ(四年前に私を庇ってできた嵐永様の傷。治したい……)
白翠「それを治して、僕に利点は?」
かぐよ「私にできることなら、なんでもするわ」
白翠「へぇ……」
妖艶な笑みを浮かべる白翠。
するとかぐよの頬が、ムニ、と軽くつねられた。
嵐永が怒りのオーラを発している。
嵐永「かぐよ。なんでもするなんて、男に言うな」
かぐよ「でも……」
かぐよ(嵐永様の傷が治って、腕が以前のように動くなら)
ふふ、と白翠が悪戯っぽく笑う。
白翠「いいよ。キミの純潔を僕にくれるなら、どんな傷でも治してあげる」

