【マンガシナリオ】秀麗で半獣のクズ退魔師は、婚約破棄された巫女への溺愛を匂わせる

第4話 かぐよ、俺の姫


〇皇都にある嵐永の屋敷内
祝言の風景。白無垢姿のかぐよと袴姿の嵐永。

かぐよ(まさか本当に嵐永様と結婚することになるなんて……)



〇回想、嵐永のプロポーズ直後。
かぐよの前に跪いて、そっと手をとる嵐永。

嵐永「俺と結婚しよう、かぐよ殿」
かぐよ「私の秘密を守ることと結婚することは、関係ないじゃありませんか」
嵐永「あるさ。結婚すればすぐ近くにいられるから、かぐよ殿が放屁をして妖魔の動きを止めるような危険から守りやすいだろう?」

それでも納得のいかない表情のかぐよ。

かぐよ「私だけが良い点ばかりで、嵐永様に得がないのでは?」
嵐永「いざという時には異能を利用させてもらうさ」
かぐよ「なるほど。これは双方に利がある契約結婚ということですね。そういうことであれば……」
嵐永「契約成立だな。今からかぐよは、俺だけの姫だ」

ちゅ、とかぐよの頬にキスをする嵐永。「ひゃ」と驚き頬を染めるかぐよ。
そして嵐永は、ん、と何かに気づいたような表情になる。

嵐永「かぐよ、俺の姫」

首のところで甘く囁かれ、かぐよの身体がゾクッと小さく震える。

(名前を呼ばれた? それとも、嗅ぐよ? どっちの意味ですの?)


すんすんすん、とかぐよの首の匂いを嗅ぐ嵐永。

かぐよ(嗅ぐ、ですのね)

かぐよ「(おなら)まだ臭います?」
嵐永「いい匂いがする」

嵐永の距離が近すぎて、かぐよはドキドキが止まらない。

かぐよ「あの、そんなに嗅がれると、恥ずかしいです」
嵐永「そうだな。すまない、祝言前なのに距離を詰めすぎた」
かぐよ「私たち、形だけの契約結婚ですわよね……?」
嵐永「ああ、そうだ。かぐよは俺を愛する必要はない」

そう言って、なぜか嵐永は甘く微笑むと、かぐよの頬にふたたびキスをした。

かぐよ(なぜ口づけをするのですかー!?)

かぐよは顔を真っ赤にしている。



(回想終了)


〇皇都にある嵐永の屋敷内夫婦の寝室
布団が一組だけ敷いてある。
そのすぐそばでひとり座るかぐよ

かぐよ(結婚前があんな感じだったから、夜に何かあるんじゃないかと心配していたけど)

祝言後「遊郭へ行ってくる」と家を出て行く嵐永を思い出すかぐよ。

かぐよ(嵐永様は女好きなんだわ。頬に口づけされたくらいで動揺してしまった自分がバカみたい)

かぐよ(もう寝ましょ)

バフッと大きな音を立てながら、布団にもぐるかぐよ。

かぐよ(嵐永様のバカバカバカ。婚儀の夜に女遊びをするなんて。明日の朝餉には祝言の時に避けてた紫蘇とミョウガをたっぷり入れてやるんだから)