「ねぇ、次こそあんたら2人のどっちかを死亡者に仮定しようと思うんだけど」
すると、仕切る余裕がまだまだある岩間葉音が目の前にやって来てそう言った。
精神が不安な沙智の状況をさらに悪化させるようなタイミングと言葉。
イラッとしたものの、三軍の私に発言権はない。
なにも答えない私たちに葉音は一瞬イラッとした表情を浮かべたが、
「まぁ、どっちでもいいんだけどさ」
そう言って、同じ一軍の生き残りである阿久戸とわの元へ戻って行く。
「…私……嫌だよ、私も幸実も死ぬの……!」
葉音がいなくなった瞬間、か細い声を上げた沙智。
それは私も同じ気持ちだった。
でも……ここで私が死んだとしても、次の回では確実に沙智が死ぬだろう。
話したことは1回もなかったが、葉音が考えていることなんて少し考えれば分かることだ。
私は声も出さずにポロポロと涙を流す沙智の背中をさすりながら、思い返していた。
デスゲームが始まるなんて予想もしていなかったこれまでの、絶望と救いの出来事を――

