『これ……すみれの花だよね?』
『うん、庭に咲いているすみれの花を花束にしたの。ごめん、不格好で……』
『そんなことないよ!嬉しい……友達からの誕生日プレゼント、初めて。ありがとう、純!』
その笑顔は、他の色もあるけれど黄色が好きなすみれのために黄色のすみれをメインで束ねた色とりどりの花束よりも、私には輝いて見えた。
そして本人は無意識だろうが、『純』と呼ばれたのにも心臓が大きく跳ねた。
学校では他のクラスメイトよりも話すだけの関係だったので、お互い『影宮さん』『津島さん』と呼び合っていた。
だが、ひさしぶりに『純』と両親以外に下の名前を呼ばれ、私は驚き以上に嬉しくてすみれの笑顔にも負けないくらいの笑顔を浮かべていた。
『そう言ってくれてありがとう、すみれ!』
その日を境に、私たちの関係は前進した。
友達――いや、親友になったから。

