……分かっていた。 分かっていた、はずなのに……。 拳をギュッと握り、うつむく。 純が私の横を通り過ぎた時の、感情のない無表情が頭にこびりついている。 あのまま葉音たちが来なくても、純は私の言葉を無視して昇降口の中に入ったの……? しかし、葉音たちの足音が近づいているのを聞いて、悪夢のような想像は中断された。 葉音たちと間近で会いたくない。 私は急いで、すぐ後ろの昇降口の中に入った。 純はもう上履きに履き替えて、この階にある1年生の教室へと向かったところだった。