「……純」 私は純の名を呼び、精一杯微笑みかけた。 この教室の人間に、『すみれ』と下の名前を呼ばれたのは初めて。 今までありがとう、純。 心の中でお礼を言うと、私は再び廊下に向き合った。 私の肌が触れたら電流が流れる、その廊下。 もう、戸惑ってはいなかった。 私の心は不思議なほどに、澄み切ってクリアになっている。