「……とわ、あんたなにこの状況で、スマホいじってんの?」
刺すような声がして、私はハッと顔を上げた。
葉音がなにごともないかのようにスマホをいじり始めたとわを、咎めるように半分睨んでいる。
すると、とわはめんどくさそうに葉音をチラリと見た。
「警察に連絡しようとしてんの。ドッキリだろうがなんだろうが、脅迫罪とかで訴えられるでしょ」
――『言い忘れていましタ。圏外にしまス』
「はっ?」
瞬間、画面の右上を見たとわの顔が歪んだ。
「葉音のせいで圏外なったんだけどっ」
決して大きくはないが鋭い声色で言い、スマホを床に叩きつけた。
画面の端に小さなヒビが入る。

