私――影宮(かげみや)すみれが藤森(ふじもり)女子高校に登校すると、昇降口にはだれもいなかった。 いつもは2年生と3年生がごった返していて、羨ましくなるほどの明るい笑い声があふれているのに……? 怪訝に思いながらも、昇降口の扉を軽く押してみる。 「……開いた」 私が知らないだけで休校になったかと思ったが、その可能性は低くなった。 でも、なおさらなんで他の人がいないの……? 私はあまり学校にいたくないからいつも遅めに来るけど、それだって人はまだまだいるのに。