「あ、あのっ!」 白崎(しらさき)優里(ゆうり)。 二軍下層の彼女は、一冊のノートを手にして立ち上がる。 「なに、優里」 頬杖をついた葉音の言葉に、優里はとあるページを葉音に見せた。 「さっきのゲームマスターって名乗った、AI音声のルール説明……私、メモしたんです!」 「えっ、まじで?」 だれに対しても敬語の優里に、葉音が驚いたように彼女を見返す。 私も気持ちは分かる、あんなノイズ混じりのよく分からないルール説明、途中で理解をやめてしまうからメモしたのはすごい実績だ。