「葉音!これはドッキリなんかじゃないよ!」
すると、チャイムを睨みつける葉音の元に同じ一軍の子が歩み寄った。
色素の薄い茶髪が腰まで届いている美少女、神谷サラだ。
ハーフではないけれど、まるでハーフのような綺麗な顔立ちをしているサラは、『は?』という顔をしている葉音の両肩にポンッと手を置いた。
「これは、神の声なんだよ!」
「…なに言ってんの?」
「あっ、そっか!葉音には神の声に聞こえないのかぁ。私は神だから、神の声だってすぐに分かった!」
若干引き気味の葉音とは対象的に、サラはだれもが目を奪われてしまいそうな笑顔だ。
しかし、放たれている言葉は普通の人間が使わないであろうもの。
すると、とわが呆れたようにサラを見上げた。
「ちょっと、こんな時にまで中二病にならないで。つーかいつも思うんだけど、それだと神が2人いるってことになるじゃん」
「えー?とわも分かってないなぁ!あの声は普通の神、でも私は選ばれた神なの!」
「……意味分かんな」
自分から聞いておいて、興味を失ったようにスマホに目を戻すとわ。
葉音は大きなため息をついて、自分の両肩に置かれたサラの手を振り払った。

