「美怜ちゃんは高校に入学した時、こんな私に声かけてくれた。隣のクラスの子にチビって言われた私を庇ってくれたり、遊びにも誘ってくれたの!そんな美怜ちゃんを悪く言うなんて……私が許さないっ!」
…一軍相手にこう言うなんて、よほど美怜が大事な存在かは伝わる。
でも私は、美怜のそんなエピソードは作り物でしかないと分かっていた。
なので教えてあげる。
「あのさ、別に許す許さないはどうでもいいんだけど。私、美怜と小学校同じだから分かるけど美怜は本来ら和奏なんかに声かけるような優しい人間じゃないの」
「…和奏、こんな言葉信じなくていいからね」
さりげなくフォローする美怜を、私はぎろっと睨んだ。
「ねぇあんた、和奏と仲良くしてんのはどういうこと?まぁどうせ、ただ使いやすいコマを置きたかっただけだろうけど!」
「岩間さん!もうやめて――!!」
「和奏は黙っててよ」
吐き捨てるように言えば、元々そんなに度胸のない和奏は私の言った通り押し黙る。
私は、一切温度のない目で見てくる美怜に視線を向けた。

