最後の抵抗で葉音を指差しすると、あたしはベランダに向かった。
窓を開けると同時に、生暖かい風が入ってくる。
そのせいで乱れた前髪を整えると、あたしは下を見下ろした。
左には、並んで息を引き取っているうつぶせの幸実と沙智。
右には、飛び出すほど目を見開いて動かないサラ。
このままベランダに身を投げだしたら、あたしはこの3人と同じ結末を辿ることになる。
そうなるもんか。
あたしは反射で窓に映った葉音を睨みつけると、窓枠に足をかけた。
元の運動神経のよさもあり、楽々とその上に飛び乗る。
チラリと後ろを見ると、葉音たちはさすがに少し困惑して表情をしていた。
しかしこのままベランダに飛び降りると思っているんだろう。
甘い甘い。
心の中でフッと笑う。

