――あたしの1番の取り柄は、言わずもがな顔。
生まれつき三軍のブサイクたちとは違い、あたしの顔のパーツは怖いくらい無駄がなく、完璧に整っている。
スタイルだってそう。
太りやすい体質でもないし、というかダイエットなんて最初は存在すら知らなかったほどだ。
それらは全て、母の遺伝子を受け継いでいると私は自負している。
あたしと顔がよく似ている母の職業は、モデルと女優。
この2つの業界は、とにかく顔とスタイルが命なのだとあたしは分かっていた。
無論、その2つの関門を突破している母の稼ぎはすごい。
ハッキリと通帳を見たわけではないが、あたしは高級タワマンの最上階に住んでいるしお小遣い代わりにブラックカードを持っている。
別に欲しい物もないし、スキンケアなどはしなくたって肌にはニキビ1つできないからほぼ使っていないけど、ブラックカード。
ちなみに父は、あたしが小学生くらいの時に母と離婚した。
元々母は、お金と子供が欲しいという軽い気持ちで父と結婚したらしい。
それに父は最初から『おっさん』と呼ぶのがふさわしい年齢で、その上ブサイクらしかったから離婚しても苦しそうな顔をするどころか、『清々したー!』と叫んでいた始末だ。

