――『言い忘れていましタ。死亡者に決定した人物を救いたい場合、死亡者が死亡者する前に身代わりとなってくださイ。そうすれば、自分の命と引き換えに死亡者を救えますヨ』
これだ……これしか、ない。
考える時間すら惜しかった。
私は今、踵を返してベランダに一歩踏み出そうとした沙智の腕を掴んで止めた。
「待って!」
「幸実……止めなくていいよ、私の死は確定したんだから」
諦めたような表情の沙智を前に、私はぶんぶんと首を振る。
「覚えてる?最初のゲームで追加された、ルール。死亡者より前に、身代わりとなって死ねば……死亡者は助かる」
「…っ、だ、ダメ幸実!!」
私が次にどういう行動を取るのか悟ったのだろう、沙智は一瞬で青ざめて声を張り上げた。
でも私の決意は、もう固まっている。

