…でも、
「時間ないし、もう私が決める。沙智を死亡者に仮定するから、指差ししてー!」
葉音の勝手な呼びかけのせいで、生き残っているクラスメイトたちが沙智を指差ししてしまった。
案の定、沙智も自身を指差しする。
「そ、そんなのダメ……っ!!」
「もうほとんど決まったことだし。てか、幸実も早く指差ししないとやばくない?」
本人がどうなのかは分からないが、煽りと取れるその言葉に私は唇を噛み締める。
なんで勝手に、話を進めるの。
今までの懺悔もふくめて私が死ぬと言おうとしたのに……!!
こんな時ですら、カーストはカースト。
一軍の葉音は絶対的な存在で、それが悔しくて私は、自分自身を指差しするという行動をするしかない。
もちろん焼け石に水で、死亡者は沙智に決まってしまった。
私が止める間もなく、沙智はベランダへ歩み寄る。
サラが開けた扉とは反対側の扉を開け、ベランダの地面を見下ろす彼女。

