しかし、現実はそう甘くなかった。
――『田代さん、だよね?よろしくお願いしますっ』
高校入学。
新しい教室で声をかけてくれた人物が、沙智だった。
当時、私の前の席だった沙智はまさか声をかけられるとは思っていなくてあっけに取られた顔の私にはにかんだ笑みを向ける。
『え、えっと……よろしく、お願いします』
単純な私は、嬉しかった。
ダイエットをしても少しだけ痩せただけで、普通の人よりはぽっちゃりな体型のままだった私。
しかし、中学校よりも痩せていないわけではなかったので高校では声をかけてもらったのだろうと有頂天で話をしていた。
そして沙智とは、友達になれた。
しかしその直後、葉音によって固められたカースト表。
『…カーストとか、くだらな』
とわの気怠げなつぶやきも耳に入らないほど、私は今まで積み上げてきたなにかがガラガラと音をたてて崩れたのを感じた。

