生徒会長の底なしの執着 ~3センチの隙間から始まる予感~

その後も、僕は何度も零を生徒会室へ呼び出した。
零は、ドアを開けるたび露骨に嫌そうな顔をしていた。


「あのさ、生徒会長って暇なのかよ?」


口では反抗しているくせに。
本気で拒絶しないことを、僕は知っていた。


「っん……あ……ん」


最初は恐怖による従属だったのかもしれない。
だけど時折、零はどうしようもなく甘い熱を帯びた吐息を漏らす。


僕のものにしたい。独占欲が、どんどん膨らんでいく。
けれど同時に、怖かった。


零が壊れてしまったら、母のように消えてしまうかもしれない。


真っ黒な予感が、心をじわじわと染めていく。


「零……」


僕の呼び声に、ピクリと零の身体が反応する。


「嫌なら、もっと本気で抵抗しろよ」

「――っう、うるさい!」


反抗的な目をするくせに、物欲しそうに僕の指先を追う。


もう手遅れだった。

救いようがないほどに、僕は零を欲していた。
壊すことも、手放すこともできないくらいに。


――たぶんそれは、零も同じはずだ。


そんな予感だけが、胸の奥で静かに脈打っていた。