屋上に上がるのは月が綺麗な時だけだが、新と波多江は校舎内でも一緒にいることが増えた。お互い友だちと呼べる存在もいないので、会えば立ち話くらいは普通にする。 しかし、周囲が自分たちを見る目は変わらない。 変わらないどころか、腫れ物扱いが増したような気がする。 長引いた風邪から復帰した後輩は、新と一緒にいる波多江を見て言った。 「番犬が増えましたね」 意味がわからなかった。 おわり