詩織と和解した後、詩織は再び千歳に魅力的に見て貰えるように努力するべく、自分磨きを始めた。
その話を聞いた日和も自分磨きに力を入れている。
放課後、いつものように千歳と一緒に帰る。
「最近、詩織ちゃんとはどう?」
「詩織とは今まで通り仲良くしてますよ。今日も教室で一緒にお昼休みを過ごしました」
「そっか、良かった。ふたり一緒の時、いつも笑顔だったから」
「はい、詩織と居るといつも楽しいです。でも、今は千歳先輩からの見損なった分の信用を取り戻したいって頑張ってます」
「そっか……詩織ちゃん頑張ってるんだ」
「はい、頑張ってます」
ここまで話した所で分かれ道にたどり着く。
「ここまでみたいだね、それじゃ日和ちゃんまた明日」
「はい、また明日」
帰宅すると、日和は自室に行きランニングを開始するべくジャージを探す。
これは、ダイエットと運動神経向上を狙っている。
「あら、出かけるの?」
「うん」
「それならお母さん、これから出張で出なきゃいけないから鍵持って出かけなさいね」
「はーい、いってきます」
「いってらっしゃい」
家を出て、ランニングをしていると詩織と出くわす。
「詩織!」
「日和もランニングしてるんだ」
「うん、体育大会で千歳先輩に情けない所を見せちゃったから」
「それは、千歳先輩も言ってたように日和のせいじゃない。ウチのせいだよって言わせたいの?」
「そんなつもりはなかったんだけど、少しは強くなりたいなって」
「身体が丈夫になりたいってこと?」
「まぁ、そんなとこ」
「ふーん」
信号に引っかかり待機している最中も、詩織は足を止めずに足踏みを続けていた。
「ただいまー」
ランニングを終え帰宅すると、お父さんが出迎える。
「おかえりなさい、ランニングかね?」
「うん、体育大会で転けちゃったから次こそはみたいなやつ」
「そうか、手は洗ったのかね?」
「今から行く」
踵を返して、洗面所に行くと手を洗ってうがいをする。
お父さんは神経質だ。
リビングに再び戻ると今度こそ食事の時間だ。
「ご馳走様でした」
手を合わせて挨拶をする。
ピロンという音と共にスマホがメッセージの通知を告げる。
そっと席を立ち、リビングを出て玄関前でメッセージを開く。
すると、クラスメイトの田中さんが『詩織と千歳先輩が付き合っているのでは?』という噂話だった。
翌日、学校に行くと一緒に来ていた詩織を見るやいなや教室中がざわめき出す。
確かに最近、詩織は自分磨きを頑張っている。
そして、ますます可愛いくなっている。
日和も自分磨きを頑張ってはいるが、それは個人差が生まれてしまう。
「ねぇねぇ、鳥羽さん」
「何?」
「矢尾先輩と付き合ってるって本当?」
「付き合ってないよ」
「えっ!そうなの!?」
「うん」
「でもー好きだったりするんじゃないのー?」
「うん、好きだよ」
「うっそ!?マジ?」
「マジ」
詩織が尋問されているのを横目に日和はそそくさと席に着く。
そして、このままではまずいと机につっ伏しながら考える。
でも、どうしていきなり詩織ばっかり話題になってるんだろう?
やっぱり、笑顔で愛想の良い所で人気になっていったんだろうか。
「あれ、日和ちゃん?」
「千歳先輩」
「あ、千歳先輩ー!」
教室に遊びに来た千歳に気づいたクラスメイト達がざわめき立つ。
「矢尾先輩だ」
「てか、なんで不知火さんが矢尾先輩と親しげなの?」
「空気読みなよ」
「てか、ふたり仲良いはずなのに友達の好きな人奪おうとしてるの?」
クラスメイト達がヒソヒソと話す声が聞こえる。
「ちょっと席を外そうか」
千歳にも聞こえたんだろうか気を使ってくれる。
「詩織ちゃんもおいで。一緒にお昼にしない?」
「はい!」
詩織の嬉しそうな声を聞いたクラスメイト達は空気を読んだのかそのまま黙って詩織を見送った。
中庭に来ると、千歳が口を開く。
「ねぇ、詩織ちゃん……僕の勘違いだったら申し訳ないんだけど僕と恋人になりたいって思ってたりする?」
「……!」
「はい!なりたいです!好きです!」
「あー……ごめん、今はその恋人に割く時間無さそうだから付き合うとかは考えられない」
「……えっと、ですよね!受験生ですもん、当然ですよね!」
「本当に僕から聞き出しておいて……ごめん、断る形になっちゃって」
「いえ、大丈夫です!ウチはいつまでも待ってますから!」
不意とはいえ目の前でいきなり詩織に先に告白をされた。
日和は居た堪れなくなり、その場から逃げてしまう。
「あっ!日和ちゃん!?」
突然逃げ出した日和に戸惑う千歳の声を聞きながら、日和はそのまま教室に戻る。
詩織の帰還を期待していたクラスメイト達からは落胆の色を感じさせられるため息をつかれた。
放課後、教室の窓から一人で帰る千歳の姿をみつける。
いつもは千歳と帰って居るが、今日ばかりは空気を読んでくれたのだろう。
「日和、帰ろう」
詩織もあれから静かにしている。
まぁ、詩織の場合自分がフラれたことにショックを受けているのだろう。
「うん」
荷物を纏めて、教室を出る。
そしてそのまま会話も無いまま日和の家に着いた。
「また明日ね」
「……」
詩織からの返事は無く、そのまま通り過ぎていく詩織の後ろ姿を日和は見送った。
自室に来て暫くすると、嫌でもお昼休みでの出来事が過ぎり、あの光景を何度も何度もリピートしてしまっていた。
そして、このままでは嫌だと日和は千歳に告白しようと誓ったのだった。
その話を聞いた日和も自分磨きに力を入れている。
放課後、いつものように千歳と一緒に帰る。
「最近、詩織ちゃんとはどう?」
「詩織とは今まで通り仲良くしてますよ。今日も教室で一緒にお昼休みを過ごしました」
「そっか、良かった。ふたり一緒の時、いつも笑顔だったから」
「はい、詩織と居るといつも楽しいです。でも、今は千歳先輩からの見損なった分の信用を取り戻したいって頑張ってます」
「そっか……詩織ちゃん頑張ってるんだ」
「はい、頑張ってます」
ここまで話した所で分かれ道にたどり着く。
「ここまでみたいだね、それじゃ日和ちゃんまた明日」
「はい、また明日」
帰宅すると、日和は自室に行きランニングを開始するべくジャージを探す。
これは、ダイエットと運動神経向上を狙っている。
「あら、出かけるの?」
「うん」
「それならお母さん、これから出張で出なきゃいけないから鍵持って出かけなさいね」
「はーい、いってきます」
「いってらっしゃい」
家を出て、ランニングをしていると詩織と出くわす。
「詩織!」
「日和もランニングしてるんだ」
「うん、体育大会で千歳先輩に情けない所を見せちゃったから」
「それは、千歳先輩も言ってたように日和のせいじゃない。ウチのせいだよって言わせたいの?」
「そんなつもりはなかったんだけど、少しは強くなりたいなって」
「身体が丈夫になりたいってこと?」
「まぁ、そんなとこ」
「ふーん」
信号に引っかかり待機している最中も、詩織は足を止めずに足踏みを続けていた。
「ただいまー」
ランニングを終え帰宅すると、お父さんが出迎える。
「おかえりなさい、ランニングかね?」
「うん、体育大会で転けちゃったから次こそはみたいなやつ」
「そうか、手は洗ったのかね?」
「今から行く」
踵を返して、洗面所に行くと手を洗ってうがいをする。
お父さんは神経質だ。
リビングに再び戻ると今度こそ食事の時間だ。
「ご馳走様でした」
手を合わせて挨拶をする。
ピロンという音と共にスマホがメッセージの通知を告げる。
そっと席を立ち、リビングを出て玄関前でメッセージを開く。
すると、クラスメイトの田中さんが『詩織と千歳先輩が付き合っているのでは?』という噂話だった。
翌日、学校に行くと一緒に来ていた詩織を見るやいなや教室中がざわめき出す。
確かに最近、詩織は自分磨きを頑張っている。
そして、ますます可愛いくなっている。
日和も自分磨きを頑張ってはいるが、それは個人差が生まれてしまう。
「ねぇねぇ、鳥羽さん」
「何?」
「矢尾先輩と付き合ってるって本当?」
「付き合ってないよ」
「えっ!そうなの!?」
「うん」
「でもー好きだったりするんじゃないのー?」
「うん、好きだよ」
「うっそ!?マジ?」
「マジ」
詩織が尋問されているのを横目に日和はそそくさと席に着く。
そして、このままではまずいと机につっ伏しながら考える。
でも、どうしていきなり詩織ばっかり話題になってるんだろう?
やっぱり、笑顔で愛想の良い所で人気になっていったんだろうか。
「あれ、日和ちゃん?」
「千歳先輩」
「あ、千歳先輩ー!」
教室に遊びに来た千歳に気づいたクラスメイト達がざわめき立つ。
「矢尾先輩だ」
「てか、なんで不知火さんが矢尾先輩と親しげなの?」
「空気読みなよ」
「てか、ふたり仲良いはずなのに友達の好きな人奪おうとしてるの?」
クラスメイト達がヒソヒソと話す声が聞こえる。
「ちょっと席を外そうか」
千歳にも聞こえたんだろうか気を使ってくれる。
「詩織ちゃんもおいで。一緒にお昼にしない?」
「はい!」
詩織の嬉しそうな声を聞いたクラスメイト達は空気を読んだのかそのまま黙って詩織を見送った。
中庭に来ると、千歳が口を開く。
「ねぇ、詩織ちゃん……僕の勘違いだったら申し訳ないんだけど僕と恋人になりたいって思ってたりする?」
「……!」
「はい!なりたいです!好きです!」
「あー……ごめん、今はその恋人に割く時間無さそうだから付き合うとかは考えられない」
「……えっと、ですよね!受験生ですもん、当然ですよね!」
「本当に僕から聞き出しておいて……ごめん、断る形になっちゃって」
「いえ、大丈夫です!ウチはいつまでも待ってますから!」
不意とはいえ目の前でいきなり詩織に先に告白をされた。
日和は居た堪れなくなり、その場から逃げてしまう。
「あっ!日和ちゃん!?」
突然逃げ出した日和に戸惑う千歳の声を聞きながら、日和はそのまま教室に戻る。
詩織の帰還を期待していたクラスメイト達からは落胆の色を感じさせられるため息をつかれた。
放課後、教室の窓から一人で帰る千歳の姿をみつける。
いつもは千歳と帰って居るが、今日ばかりは空気を読んでくれたのだろう。
「日和、帰ろう」
詩織もあれから静かにしている。
まぁ、詩織の場合自分がフラれたことにショックを受けているのだろう。
「うん」
荷物を纏めて、教室を出る。
そしてそのまま会話も無いまま日和の家に着いた。
「また明日ね」
「……」
詩織からの返事は無く、そのまま通り過ぎていく詩織の後ろ姿を日和は見送った。
自室に来て暫くすると、嫌でもお昼休みでの出来事が過ぎり、あの光景を何度も何度もリピートしてしまっていた。
そして、このままでは嫌だと日和は千歳に告白しようと誓ったのだった。



