お母さんと千歳と詩織が居なくなって静かになったリビングで日和はソファーに座り、さっきのシーンが回想される。
あれ、絶対キスしてたよね……
普通なら親友と家族の怪我を心配する所なのに日和は詩織と千歳のキスが気になっていた。
事故だよ仕方ないことなんだよ。
頭では分かってるのに……どうしても気にせずには居られなかった。
気を紛らわせるためにお母さんの作りかけの夕食を進めつつ、ふたりの帰宅を待った。
お母さんと千歳が帰って来ると、詩織の状況が説明される。
「詩織ちゃんね、足首を捻って全治3週間だって……今から手土産持って謝りに行かなくちゃ」
「僕も行きます。僕のせいで起こったことなので」
「千歳君は行かない方がいいわ。詩織ちゃん所のパパは詩織ちゃんを溺愛してるから」
「あ……なるほど」
全てを察したのか千歳は気まずそうに原因をお母さんに説明する。
「そっか……わかったわ。適当に足を滑らせて転んだことにしておくわね」
「ありがとうございます」
「じゃあ、行ってくるわね」
「いってらっしゃい」
「すみません、よろしくお願いします」
日和がお母さんを手を振って見送る横で千歳が深々と頭を下げてお母さんを見送った。
「ごめんね、日和ちゃん」
「え?」
「ごめんね、日和ちゃんの親友である詩織ちゃんに怪我をさせちゃっただけじゃなく傷まで付けて……」
「いや、あれは誰のせいとかじゃなく事故で……不可抗力な事態で誰も悪くないです。それだったら、強引に着いてきた詩織もそれを招き入れたあたしも悪いです!決して千歳先輩だけが悪いってことはないです!」
「それでも……」
バツが悪そうに俯く千歳の手を取り、日和は自分にも言い聞かせるように言った。
「大丈夫ですよ……詩織もちゃんとわかってます」
「わかった、ありがとう日和ちゃん」
ようやく少しだけ微笑んでくれた千歳に日和は安堵し、夕飯を千歳に振舞った。
翌日、千歳よりあえて遅めに起きた日和はゆっくり学校に向かう。
通学路を歩いていると、前方に詩織が見えた。
「おはよー詩織」
「日和、昨日はありがとう……お父さんに気遣ってくれたんでしょ?」
「うん、より面倒なことになるってお母さんが気を利かせてくれたの」
「本当にありがとう。後、昼休み千歳先輩の所に一緒に来てくれない?昨日のお礼もしたいし」
「わかった、いいよ」
お昼休みになると、詩織は早急に日和の席まで迎えに来た。
「行こ!日和!」
「うん」
詩織に手を引かれて千歳の教室まで来ると、詩織は可愛らしく首を傾げながら教室の中を覗き込んだ。
「失礼しまーす!千歳先輩!」
「日和ちゃん!と、詩織ちゃん……どうしたの?」
「千歳先輩、昨日のことの御礼がしたくて……これ、良かったら」
そう言った詩織は、千歳に中ぐらいの紙袋を渡した。
「ありがとう、詩織ちゃん……それと、ごめんね」
「いえ、気に……はしてますけど、足の怪我は自業自得ですし、誰も悪くないです」
「ありがとう、詩織ちゃん」
こうして、穏やかに始まったお昼休みはほとんど千歳と詩織のお喋りタイムになり、日和はモヤモヤとして来ていた。
そして、すっかり和解したふたりは前よりも仲良くなったような気がして耐えられなくなった日和は用事を思い出したと嘘をついてその場から逃げのだった。
あれ、絶対キスしてたよね……
普通なら親友と家族の怪我を心配する所なのに日和は詩織と千歳のキスが気になっていた。
事故だよ仕方ないことなんだよ。
頭では分かってるのに……どうしても気にせずには居られなかった。
気を紛らわせるためにお母さんの作りかけの夕食を進めつつ、ふたりの帰宅を待った。
お母さんと千歳が帰って来ると、詩織の状況が説明される。
「詩織ちゃんね、足首を捻って全治3週間だって……今から手土産持って謝りに行かなくちゃ」
「僕も行きます。僕のせいで起こったことなので」
「千歳君は行かない方がいいわ。詩織ちゃん所のパパは詩織ちゃんを溺愛してるから」
「あ……なるほど」
全てを察したのか千歳は気まずそうに原因をお母さんに説明する。
「そっか……わかったわ。適当に足を滑らせて転んだことにしておくわね」
「ありがとうございます」
「じゃあ、行ってくるわね」
「いってらっしゃい」
「すみません、よろしくお願いします」
日和がお母さんを手を振って見送る横で千歳が深々と頭を下げてお母さんを見送った。
「ごめんね、日和ちゃん」
「え?」
「ごめんね、日和ちゃんの親友である詩織ちゃんに怪我をさせちゃっただけじゃなく傷まで付けて……」
「いや、あれは誰のせいとかじゃなく事故で……不可抗力な事態で誰も悪くないです。それだったら、強引に着いてきた詩織もそれを招き入れたあたしも悪いです!決して千歳先輩だけが悪いってことはないです!」
「それでも……」
バツが悪そうに俯く千歳の手を取り、日和は自分にも言い聞かせるように言った。
「大丈夫ですよ……詩織もちゃんとわかってます」
「わかった、ありがとう日和ちゃん」
ようやく少しだけ微笑んでくれた千歳に日和は安堵し、夕飯を千歳に振舞った。
翌日、千歳よりあえて遅めに起きた日和はゆっくり学校に向かう。
通学路を歩いていると、前方に詩織が見えた。
「おはよー詩織」
「日和、昨日はありがとう……お父さんに気遣ってくれたんでしょ?」
「うん、より面倒なことになるってお母さんが気を利かせてくれたの」
「本当にありがとう。後、昼休み千歳先輩の所に一緒に来てくれない?昨日のお礼もしたいし」
「わかった、いいよ」
お昼休みになると、詩織は早急に日和の席まで迎えに来た。
「行こ!日和!」
「うん」
詩織に手を引かれて千歳の教室まで来ると、詩織は可愛らしく首を傾げながら教室の中を覗き込んだ。
「失礼しまーす!千歳先輩!」
「日和ちゃん!と、詩織ちゃん……どうしたの?」
「千歳先輩、昨日のことの御礼がしたくて……これ、良かったら」
そう言った詩織は、千歳に中ぐらいの紙袋を渡した。
「ありがとう、詩織ちゃん……それと、ごめんね」
「いえ、気に……はしてますけど、足の怪我は自業自得ですし、誰も悪くないです」
「ありがとう、詩織ちゃん」
こうして、穏やかに始まったお昼休みはほとんど千歳と詩織のお喋りタイムになり、日和はモヤモヤとして来ていた。
そして、すっかり和解したふたりは前よりも仲良くなったような気がして耐えられなくなった日和は用事を思い出したと嘘をついてその場から逃げのだった。



