◯東地区・夜・王牙side
森で放っていた犬達から情報を集めている優里。※犬神一族は犬と会話ができる。
酒屋の正面にある建物の屋根にいる王牙の元へやって来る。
優里「王牙様、地区を統括しているあやかし達が分りました」
王牙「聞かせろ」
優里「まず、北地区を統括しているのは、妖狐のあやかしでした」※狐のあやかしの絵。
王牙「あの化け狐の女か」
優里「それで、南地区は大蛇のあやかし、西地区は鬼、そして、この東地区は天狗のあやかしでした」※それぞれあやかし達の絵。
王牙「……天狗。あいつが酒屋などの娯楽を許可しているのか」
優里「おそらく。どのあやかしも、力の強い、大あやかしの血を引く一族の者です」
王牙は考え込んだような顔をする。その視線の先には、眠りにつくゆずるの姿がある。
優里「ゆずるのことが気になりますか?」「心配しなくても、誰も手出ししないですよ。あの蛙の一件で、ゆずるが王牙様と親しい間柄だと、あやかし達の間では有名ですから」
王牙モノ『……自分でも分からない。なぜこんなことをしているのか。優里に地区の統括者を調べさせたのもそうだ。誰がこの国をどうしようが、私にはどうでもいいことのはずなのに』
王牙「ダメなんだ」
優里「え?」
王牙(この目であの娘の無事を確認していないと、私はダメなんだ)
王牙はゆずるを見つめる。

