儚き少女は気高きあやかし王に愛されます


◯東地区・酒屋・玄関・朝・ゆずるside

翠「ゆずる……!!」

戻ってきたゆずるを翠はぎゅっと抱きしめる。

翠「一体、今までどこにいたの!?すっごい心配してたんだから!」

涙を浮かべる翠に、ゆずるはノートに書くと申し訳なさそうに翠に見せる。

ゆずる【心配かけてごめんね】

ノートを見て、翠は不思議そうにする。

翠「ゆずる、そのノートどうしたの?」

ゆずる(あっ……なんて、言えばいいんだろう)

ゆずるが沈黙していると、翠はゆずるの背中を押す。

翠「ま、そんなことはいいとして、早く仕事しよ。ゆずるがいなくなってほんと困ってたんだから!」

翠に背中を押され、ゆずるが酒屋の中に入ると、慌てた様子の麻美がやって来る。

麻美「ちょっとゆずる!あんた源河様に何したの??」

ゆずる(えっ、何の話……?)

麻美「源河様が、あんたにこないだのことを謝りたいって。あんたを連れてこいって言っているのよ」

ゆずる(源河が……?どうして)