儚き少女は気高きあやかし王に愛されます


◯異界(王牙の屋敷)・玄関・夜・ゆずるside

王牙の腕に抱き抱えられているゆずる。
格式高い和屋敷が並ぶ異界の中で、最も立派な和洋折衷の屋敷。
その屋敷を目の前に、ゆずるは圧倒される。

ゆずる(すごいお屋敷……ここに住んでるってこと……?)

優里「王牙様、おかえりなさい!」
真里「おかえりなさい!」

玄関から頭から黒い耳が生えた双子のあやかしが出てきて、王牙の元へ走ってくる。

【真里】王牙に仕える犬神のあやかし、優里の双子の妹、黒髪ボブヘア、小柄、優里と真里は人間加算でいうと十六歳、普段は人の姿で頭に耳が生えている、完全にあやかし化すると黒い犬になる。

優里「やっと祠の封印が解けたんですね!」

ゆずる(祠……?もしかして、あの森の祠に封印されていたの??)

二人は王牙の腕に抱かれているゆずるを見て目を丸くして驚く。

優里「に、人間!?」
真里「王牙様が、人間を抱っこしている!?」
王牙「客人だ」

驚く二人をよそに、王牙はそう言い屋敷の中に入っていく。