願いのその先



「これだよ」

「わぁ、やっぱりっ!」

嬉しそうな声を上げる有坂さん。

「凛とした花……ぴったりの名前だねっ!」

「え、私って、凛としてるように見えるの……?」

「うんっ!」

私の疑問に、有坂さんは満面の笑みで首を縦に振る。

「だって美衣菜、転校ばっかり繰り返してたから1人の辛さ分かるけど……凛花ちゃんは、〝1人でもへっちゃら!〟って感じで、かっこいいもんっ」

「…有坂さん……」

彼女が私と同じようにしゃがみ込んだこと、そしてさりげなく『凛花ちゃん』と下の名前で呼ばれたこと、その嬉しさを噛み締める間もなく私はうつむく。