――ふいに、くりくりの丸い目が花壇を捉えた。
「わぁ、いろんな色のお花がたくさんっ!夏目さんが植えたのっ?」
「うん」
私が初めてこの花壇に出会った時、なんの花も植えられていなかった。
だれも見ないとしても、もったいない。
そう思ってデイジーの苗を植えたのだ。
一昨日綺麗に花開いたその花に、私も視線を戻す。
「なんで、デイジーの花を植えたのっ?」
「デイジーってね、色の種類がたくさんあるの。白に赤、オレンジと黄色、紫に青――そしてピンク」
花壇を彩る様々な色を見ながら、私は続ける。
「色とりどりの色があったら、見ているだけで嬉しい気分になる。虹とかもそうでしょ?だからかな」
「たしかにっ!夏目さん、センスあるねっ!」
「そう……?初めて言われた。でも考えてみれば、どの花もたくさん色の種類、あるだろうけどね」
クスッと笑みがこぼれる。
すると、なにかに気づいたかのように、有坂さんがハッとした表情になった。


