「…っ!」 視界が滲んできた時、両手に温かなぬくもりがした。 ――優子と三津が、私の手を握ったのだ。 「でも、春海。私たちは友達だった、その事実と思い出は……消えるわけじゃ、ないから」 優子がそう言って、笑う。 三津と同じ、今にも泣き出しそうな哀しい笑みだった。 なにも返せない私に背を向け、二人は屋上から出て行く。