――しかし、苦笑されることも呆れられることもなかった。
亮先輩の大きな手が私の両肩に置かれる。
びっくりして、お揃いのリボンを握る手の力が緩まった。
「僕は澤本さんじゃないから、君の苦しみは分からない。でも、変わろうと努力してきたことは事実だろ?努力なんて、簡単そうに見えてだれしもできることじゃない。澤本さんはすごいんだよ」
「……え」
私が、すごい……?
でも、そんなことない。
海佳といても心にはぽっかりと穴が空いている、だからメイクなどの努力は無駄に終わった。
けれど海佳といることで、一応、学校でも孤独になってない。
だからそれはいいんだけど……


