文化祭でノリノリでギャルメイクして、女性用の制服着てるたろう。
たろうの姿を心友のこーちゃんに制服見せようと保健室に来た。
こーちゃんは、保健室のセンセイだけど太郎のこと頭ごなしに怒ることはなく、きちんと話を聞いて怒ってくれたりアドバイスしてくれるからすき。
こーちゃんはたろうにとって信頼できる大人なんだよねぇ。
「こーちゃーん見てぇー」
普段はノックするけど、今日は驚かそうと思ってノックなしでガラッと保健室の扉開けて、ギャルピースしながら入り口でこーちゃんにギャルたろうを披露した。
「おぉー太郎君可愛いね」
ぱちぱちと拍手しながらギャルたろうを褒めてくれるこーちゃん。
の
隣に
すっごい可愛いお顔のお兄さんがいる。
お兄さん、だぁーれぇ?
お目目ぱっちりさせながら
びっくりした顔したお兄さん。
びっくりした顔も可愛いお兄さん。
たろうお兄さんから目が離せなくなる。
たろう、びっくりしてギャルピースのまま入り口で固まってしまった。
「太郎君?どうしたの?入っておいで?」
おいで、おいでとしてくれるこーちゃんにたろうも『はっ!』となってようやく室内にはいる。
「太郎君のクラスは喫茶店だっけ?」
「そぉーなのぉーたろう女装したのぉ。似合う?」
制服のスカートを広げてこーちゃんに見せる。
「似合ってるすごいね。太郎君本当器用だね」
こーちゃんはいつでもたろうのこと褒めてくれるから好き。
たろうとこーちゃんが話してる間もお目目ぱっちりさせて、興味津々なお顔してる可愛いお兄さん。
お兄さんにそんなに見つめられたら、たろう照れちゃうヨ。
お兄さん、たろうの姿に興味あるのかな?
お兄さんからは、たろうの姿をみてキモいとか嫌だとかの感情は全然伝わってこない。
お兄さんとならたろうお話できる気がした。
「ところでこーちゃん。この可愛いお兄さんはだぁーれぇ?」
お兄さんじーっとたろうのこと見てくるし、たろうもお兄さんのこと気になって我慢できなくなって聞いちゃう。
「あぁ!あゆむは去年年卒業した生徒だよ。文化祭あるからOBとして見にきてくれたんだよ」
「あゆむ、彼は太郎君で今年の新入生なんだよ」
こーちゃんが、可愛いお兄さんにたろうのこと紹介してくれる。
「あゆむサン?よろしくぅー!咲き誇る太郎と書いて咲太郎でぇーすー」
ギャルピースしながら可愛いお兄さんに自己紹介する。
たろうのノリノリでギャルピースしながら制服姿も見せる。
「咲太郎君?初めまして。あゆむです。すごいねこれ全部自分でしたの?」
可愛いお兄さんがキラキラしたお目目でたろうのメイクとかに興味持ってくれてると思ったら嬉しくなった。
「そーなのぉ。ぜーんぶたろうがしたんだヨ。お兄さん興味あるぅ」
お兄さんからはたろうのことキモチワルイみたいな雰囲気全然感じられないからたろうもお兄さんに聞いてみる。
「うん。咲太郎君凄いね。こんなに綺麗にメイクできるなんて器用だし凄いよ」
お兄さんが手を叩いてたろうのこと褒めてくれる。
お兄さん目を細めてにっこりして笑ってくれるその笑顔にたろうの胸もきゅ――んと鳴った。
お兄さん、この目元はどうしたの?とかまつ毛とかどうなってるの?とかたくさん質問してくれるからたろうも嬉しくなって、このメイクはぁとか沢山説明する。
説明してる時もお兄さん全然嫌そうな顔せずに「凄いね。咲太郎君器用だね」と何度も褒めてくれてたろうも嬉しい。
「お兄さんみてぇーこの爪もたろうがしたのぉ」
普段あんまり人に見せないけど、可愛いお兄さんにはたろう自信作のネイルを見せる。
お兄さんもっとびっくりした顔してる。
「えっ!?これ全部自分でしたの?10本もあるのに?すごいね。お気に入りの指とかあるの?」
「親指ーみてぇーねこさん書いてるの」
お兄さんが興味津々なお顔で聞いてくれるからたろうも嬉しくて、たろうの自信作をお兄さんに披露する
「わぁこれ可愛いね。すごい!全部咲太郎君がしたの?すごい」
お兄さんがすごい、すごい可愛いとたくさん言ってくれるからたろう嬉しくなってニコニコ笑顔になる。
「へへっ。お兄さんありがとーこんなに褒めてくれるの嬉しい」
男のくせにとか言われたりすることもあるからお兄さんみたいに褒めてれる人いるのたろうすっごい嬉しくて胸がキュンとしちゃう。
お兄さんたろうに男だからってとか男のくせになんて一度も言わないし、メイク、ネイルを全部すごい、すごいと言って褒めてくれるのが嬉しい。
たろうのこと見た目で判断しないのが嬉しい。
たろうも褒められて嬉しいのとくすぐったい気持ちで、へへっなんて笑いが出ちゃう。
「太郎君は器用でネイルとかメイクも全部自分でやれちゃうんだよ。彼は多才な子だからね」
たろうのことを理解してくれてるこーちゃんがお兄さんにそうやって言って褒めてくれる。
「ぼく不器用だから、咲太郎君のことすごいと思うよ」
たろうの目を見てしっかり褒めてくれるお兄さんにたろうほっぺたが赤くなってくるのが分かっちゃう。
「へへっ。嬉しいな。たろうのこと男だからってとか男なのにメイクやネイルに興味持つなんてとか言われることもあるからお兄さんの言葉嬉しいナ」
たろうちょっぴり恥ずかしいのと、嬉しい気持ちでお兄さんには素直な言葉が出てくる。
「何で!男だからとか関係ないよ。ぼくは自分の好きなことに素直で真っ直ぐな咲太郎のこと素敵だしカッコいいと思うよ」
お兄さん真っ直ぐにたろうの目を見て真剣な顔で言ってくれる。
たろうに見つめられるとほっぺが赤くなってきてるのがわかる。
たろう照れちゃってる。
それを誤魔化すようにお兄さんに話しかける。
「お兄さんありがとうー。そんな風に言ってくれるのたろう嬉しい。それから、たろうのことは咲太郎じゃなくてたろうでいいよぉ」
「なんで?ぼく咲太郎って名前好きだよ?」
首を傾げて咲太郎君と呼ぶの迷惑?なんて聞かれてたろうのお胸さん機能停止しちゃうんじゃないかと思うぐらい
ドキッんと音がした。
「咲太郎って名前呼びにくくない?みんなたろうって呼ぶからそれで呼んで?」
いつもみんなに説明するようにお兄さんに伝える。
「えぇ。ぼくは咲太郎って響き好きだよ。太郎って名前も素敵だけど、咲太郎君が嫌じゃなければ咲太郎君と呼びたいな」
お兄さんからそう言われて、たろうのお胸さんキューンとしてドキンドキンして苦しくなってきた。
なにこれ!こんなにお胸さんが忙しくなることたろうはじめて。
たろうのお胸さん壊れちゃったのかもしれない。
たろうのお胸さんがこんなに反応してるからたろうちょっと勇気出してお兄さんに伝えてみる。
「へへっ。じゃあ咲太郎君じゃなくて咲太郎と呼んで欲しいナ」
お兄さんには内緒だけど、たろう昔からずーっとたろうが一番大好きな人に咲太郎と呼んで欲しいと思ってたの。
でもずっとそう呼んで欲しいと思える人いなかったけど、お兄さんには咲太郎と呼んで欲しいとそう思った。
きっとこれたろうの初恋だ。
たろうこのお兄さんが好きなんだ。
たろうの1番見つかっちゃった。
「じゃあ咲太郎って呼ぶね。ぼくのことはあゆむでもあゆでも好きな風に呼んでくれたらいいよ」
たろう、お兄さんのお名前呼んでいいの?
お兄さんたろうと仲良しさんしたいって思ってくてるの?
お兄さん少しはたろうのこと興味持ってくれてるの?
そんな風に聞きたいけど、たろうまだちょっぴり臆病さんだからそれは聞けない。
「じゃあ、あゆくん!」
名前だけ呼んだ。
あゆくんそう名前で呼んだだけでたろうのお胸さんドキドキキュンキュンしてる。
「ふふっ。あゆくんそんな風に呼ばれないから新鮮かも」
照れくさそうに笑うあゆくん。
お兄さんの照れ臭そうに顔にたろうのお胸さんはまた、ドキッっんっとなった。
たろうあゆくんに抱きつきたいの気持ちになったけど、さすがにそんなことしたら不審者になっちゃうと我慢、我慢。
「そぉーなのぉ?じゃあ、あゆくんはたろうだけ?」
「そうだね。笑太郎だけ特別な呼び方してくれてるね」
「きゃー!嬉しいぃー!じゃあこれからあゆくんって呼ぶのはたろうだけにしてね」
「うんいいよ。笑太郎だけの特別な呼び方だね」
あゆくんそんな風に言われて、浮かれちゃうたろう。
【あゆくん】
この言葉は今日からたろうの中で特別に言葉になった。
「あゆむと太郎君気が合うだろうなと思ってはいたけど、僕が思う以上に相性良さそうだね。もう仲良くなってる。人見知りのあゆむがここまで笑顔で話すのはレアだもんね」
こーちゃんがそんな風に言ってくれて、たろうちょっと浮かれちゃう。
「そぉーなのぉ?あゆくん人見知りさんなの?たろうのこと怖くない?」
「全然怖くないよ。咲太郎は初めて会ったのに初めての気持ちがしないし、なんだか話してると安心するからぼくも話しやすくて嬉しいよ」
きゃー!
たろう浮かれちゃう。
ここはもうたろう積極的に行っちゃっていいよね?
いいよね?
チャンスは逃したらダメだよね?
だって1番大切な人に出会ったんだもん。
「あゆくん!たろうにLINE教えてください!あゆくんともっと仲良くなりたい!」
あゆくんに断られたらどうしよう。
不安な気持ちもあるけど、たろう絶対後悔したくないから、ドキドキしながら頑張ってあゆくんに伝える。
「もちろん。ぼくも咲太郎ともっと仲良くなりたい。連絡先交換しよ」
あゆくんちっとも嫌そな顔しなくてたろう安心。
あゆくんすぐにスマホを鞄から取り出してくれて、たろう浮かれちゃう。
あゆくんがスマホ取り出して待受画面を見たら一瞬で顔が曇った。
今までふわっと笑っていたあゆくんの顔が一気に悲しい顔になった。
こーちゃんもすぐにあゆくんの変化に気がついた。
「あゆむ?どうした?何かあった?」
「うん……そらくん……またドタキャンされちゃった」
「また?今度の理由はなんだって?」
「野球部の後輩とバッティックセンター行くって。文化祭1人で回ってだって」
「今日2人でここに来る約束してなかった?」
「うん。朝そら君にモーニングコールしたら出なくて待ち合わせ場所ついても連絡なくて10分ぐらい電話かけ続けてようやく電話繋がったんだけどさっきまでサークル飲みしてたから先に1人で行っといてって言われたんだ」
「また?空、流石に繰り返しすぎだろ。あゆむ怒っていいんだよそれは」
「うん。でもなんかもうぼく疲れちゃった……ぼくそら君と付き合ってる意味あるのかな」
なに、なに、なに。
なに、なに、なに。
何今の会話!
どーゆーこと?
あゆくん、恋人さんいるの?
その恋人さんはすっごいひどいダメ男であゆくんを苦しめてるってこと?
なにそれ。
なにそれ。
なにそれ!
たろうの運命の相手を苦しめてるやつがいるの!?
そんな男より絶対たろうの方いいじゃん。
たろうなら絶対あゆくんを苦しめないし幸せにするもん。
あゆくんはたろうの運命の相手だもん!
たろうが1番大切にしたいと思えた人だもん。
たろう絶対幸せにするのに。
「あゆくん恋人さんいるの?」
「うーん。恋人って言っていいのかな?ぼくもうわかんない。ぼくより友達とか後輩と遊ぶのが楽しいんだろうね。ぼくとの約束簡単にキャンセルしてくるから恋人ってもう呼べないや」
下向いて泣きそうな顔してるあゆくん。
たろう胸がぎゅーっと苦しくなって、こんなに悲しんでるあゆくんを守れるのはたろうしかいない!
そう思ったら体が勝手に動いてあゆくんを抱きしめた。
「あゆくん。そんなダメ男やめてたろうにしなよ?たろうなら絶対あゆくんを幸せにするよ?」
たろう本気だよの気持ちも込めてあゆくんをそっと、でもたろうの気持ちが伝わるように少しだけ力を込めて抱きしめる。
あゆくんが悲しむことなんて、たろう絶対しないよ。
たろう幸せしかあゆくんに渡さないよ。
あゆくんの耳元でたろう渾身の今の気持ちを伝える。
たろう真剣だからね。
「えっ……えっ……でも……咲太郎まだぼくたちさっき出会ったばっかりだし……」
あゆくんお耳さんまで真っ赤になってる。
あゆくんからたろうに抱きしめられても拒否してない。
