記憶喰いの呪剣《ラストメモリア》を、俺は使いたくない

久遠は少し意識はあった。だけど体が動かなかった。誰かに呼ばれてる気がした。意識が朦朧としていてそのまま、眠った。

「おい。聞こえるか?」

誰かが久遠に声をかけていた。目が覚めたら目の前にはラストメモリアが話しかけていた。

「やっとお前に話せた」

「お前は誰だ?」

「俺の事知らないわけないだろ。俺はラストメモリアだ」

「何で、ラストメモリアの声が聞こえるんだ」

「時間がねぇ。単刀直入に聞くぞ。お前、俺を使って何がしたい?」

「俺の代で──この呪いを終わらせる」

「はっはっはっ。笑わせてくれる。この俺を壊すつもりか?」

「そうだ」

「無理だな。俺は何しても壊れない。初代の奴も剣にしたもののこの俺を壊したかったらしいが。何しても壊れなかった」

「嘘だろ」

「おっとここまでらしいな。いずれお前にもわかる。これだけ言っておく。ちかじかお前にいろんな困難が訪れる。じゃあな」

「待ってくれ。まだ話したいことがあるんだ」

久遠は目が覚めた。そこは病室だった。

「俺は確か鬼塚と戦ってどうなったんだっけ」

「目が覚めたか?」

「先生。はい。俺は鬼塚と戦ってどうなりました?」

「久遠、覚えてないのか?」

「はい」

「お前が勝った。ラストメモリアを使って」

「そうですか。先生、俺は何日ぐらい寝てました?」

「そうだな。1週間ぐらいだな。完治にはまだかかるそうだ。私はまだやる事があるからまたな」

「先生?」

「何だ」

「俺、寝てる間、夢の中でラストメモリアが話しかけてきました」

「何って言われた?」

「ちかじか俺にいろんな困難が訪れると言われました」

「そうか。今は考えなくていい。今はゆっくり休め」

「わかりました」

医者の話では、完治まで一ヶ月はかかるらしい。

「一ヶ月入院は退屈だ」

病室のドアをノックする音が聞こえた?

「コンコン」

「誰だろう。どうぞ」

「久遠君大丈夫?」

「確か夜桜さん?大丈夫だよ。1ヶ月の入院だけどね」

「そうだよ。まだ記憶忘れてるの?そうなんだ」

「うん」

「久遠君に会わせたい人いるの。いいかな?」

「いいよ」

(誰だろう)

「入って」

「どうも。久遠の戦いに感動しちゃって」

「君は誰?」

「俺?篠宮綾人。同じクラスなんだけど」

「そうなんだ。知らないかな」

「そ、そうなんだ。俺はずっと前から久遠と話したかったんだ。これからよろしくな」

「よろしく」

久遠には新たな仲間が増えた。
3人は夕方まで話をしていた。

「もうこんな時間だね。私達は帰るね」

「わかった。ありがとう。2人とも」

「うん」

「おう」

2人は学生寮に戻った。
久遠はパソコンを開いた。それは鬼塚と戦った映像だった

この病院は第零異能記録学園に敷地内にあった。だから、パソコンや学校使用の携帯も使える。

「カタカタ」

「今日の試合はこれだ」

久遠はラストメモリアを出しても苦戦はしていた。
このままでは強い奴と戦う時に苦戦してしまうと思った。

「……このままじゃ、届かない」

何かを思いついた。咄嗟に携帯を開いてどこかに連絡をした。

「プルルル」

「久遠、どうした?」

電話した相手は黒刃先生だった。

「俺はもっと……強くなりたいです」

「そうか。で、どうしたいんだ?」

「先生……このままじゃ、俺はいつかは負けます。ラストメモリアを使っても勝てない相手が来たら、俺には何も残らない。だから……お願いします。俺を本気で鍛えてください」

「わかった。それなら、久遠が治ってからだ」

「わかりました。失礼します」

電話を切った。久遠は病室の窓を開けた。涼しい風が、静かに吹き込んできた。

(このままじゃ、ダメだ。俺はもっと強くなりたい)

ラストメモリアでどこまで通用するか試したくなった。使うとしてもギリギリまでは使わないと決めて。

そして、1ヶ月経って久遠は退院をした。病院の外を出たら夜桜と篠宮が立っていた。

「退院おめでとう」

「待ってたぜ」

「2人ともありがとう」

「退院したから何処か行かない?」

「それいいね」

「ごめん。俺、先生の所行かないと行けないんだ」

「そうなの。何しに行くの?」

「うん。ごめん」

「それは仕方ないな」

「……うん」

久遠は急いで黒刃先生の元に行った。
学園の職員室に着いた。


「コンコン」

「ハァハァ。……失礼します」

「そんなに急いでどうした。まだ治ってないだろ」

「すみません。俺に稽古してください」

「今は無理だ。しっかり治ってからだ。久遠、記憶は戻ったか?」

「はい。全部思い出しました。鬼塚の試合も観ました」

「それは良かった。これからもラストメモリアを使うのか?」

「はい。今のままではいけないと思いました。これからラストメモリアを使う場面もあると思います。だから、鍛えてこの剣を使いこなしたい」

「わかった。私も協力しよう。ただし、私の稽古は厳しぞ」

「はい。ありがとうございます」

久遠は職員室を出て行った。

「アイツの目覚悟決めた顔だったな。電話なってるな。私だ」

「例の物完成しました」

「そうか」

久遠は呪剣制御腕輪《カース・レギュレーター》がないのに気づいた。

「あれ、呪剣制御腕輪《カース・レギュレーター》がない。病院かな」

病院に戻ったが腕輪はなかった

「戻るか」

ビルの外壁に設置された大型モニターに目が留まった。

「明日は土曜日です。天気は晴れでしょう。以上でニュースを終わります」

「明日、休みか」

休みの日は学園から出ていいと許可がおりている。学園の外を出れば街がある。そこではでかい、ショッピングモールがある。

学生寮に戻って部屋に戻った。帰った時にはもう夜ご飯だった。

「食堂に行かないとな」

久遠が食堂に行くとみんながご飯を食べていた。

「アイツ、来たぞ」

「アイツ、鬼塚にも勝ったらしいから」

まだ、みんなから久遠の事怖がれていた

(今は言わしてていいか。いつかみんなと仲良くできたらな)

久遠はすみの机でご飯を食べる。食べていると篠宮が来た。

「久遠一緒に食べようぜ」

「いいよ」

「アレ、篠宮の奴いつ久遠と仲良くなってるんだ」

「篠宮はいろんな人と仲はいいけど。久遠と仲良くする奴とは思わなかった」

みんなは久遠と仲良くしてる所をみて驚いていた。

「アイツらの事ほっとけばいいよ。お前が羨ましんだよ」

「……うん」