「お前たちが甘やかしすぎなのだろう。我らの主様は、その程度で倒れるような方ではない」
そう言いながらも、白夜は冬乃へ温かい茶を差し出してくる。
人の姿をした雪豹の式神は、背の高い青年の姿をしていた。
冬乃はそれを静かに受け取る。
冬乃たちが住む離れでの時間は、穏やかで静かでそして、どこか空っぽだ。
本邸から人が来ることは少なく、食事を運ぶ使用人たちも必要以上に長居はしなかった。
かといって使用人たちは冬乃を露骨に嫌うわけではなく、むしろ人間関係は良好だ。
問題は冬乃を引き取った現在の両親だった。だが、ある一件で冬乃は両親を亡くし、今は天宮家に住んでいる。
冬乃の家……霜月家は霊力が高く、何より神の巫女だったため期待され天宮家に迎えられた。
だが、現実はそう甘くない。
当時の冬乃は両親を失ったばかりか、にこりと笑いもしない、終始不気味な子供だった。それを気味悪がった両親は離れへ閉じ込め一切顔を出さなかったのだ。
さらに、巫女の家系であるはずなのに霊力が低かった。
今はむしろ霊力が多くなってきており、この屋敷のなかで一番強いのだが、そのことを知っているのは彼女自身とそばに仕える三匹の式神だけだった。
そう言いながらも、白夜は冬乃へ温かい茶を差し出してくる。
人の姿をした雪豹の式神は、背の高い青年の姿をしていた。
冬乃はそれを静かに受け取る。
冬乃たちが住む離れでの時間は、穏やかで静かでそして、どこか空っぽだ。
本邸から人が来ることは少なく、食事を運ぶ使用人たちも必要以上に長居はしなかった。
かといって使用人たちは冬乃を露骨に嫌うわけではなく、むしろ人間関係は良好だ。
問題は冬乃を引き取った現在の両親だった。だが、ある一件で冬乃は両親を亡くし、今は天宮家に住んでいる。
冬乃の家……霜月家は霊力が高く、何より神の巫女だったため期待され天宮家に迎えられた。
だが、現実はそう甘くない。
当時の冬乃は両親を失ったばかりか、にこりと笑いもしない、終始不気味な子供だった。それを気味悪がった両親は離れへ閉じ込め一切顔を出さなかったのだ。
さらに、巫女の家系であるはずなのに霊力が低かった。
今はむしろ霊力が多くなってきており、この屋敷のなかで一番強いのだが、そのことを知っているのは彼女自身とそばに仕える三匹の式神だけだった。
