氷の花嫁は愛を知らない

 沈みゆく意識の中、ふと吹雪で荒れ果てている外に目を移すと、伊織が恐ろしいほどの真顔でこちらを見つめていた気がした。




***


「──まさか、冬乃さんがあの家で一番霊力が高いとは……仕切り直しか」


 騒動の影で何かが動き出していた。