◆昼 自室(周防邸)
櫻子、自室で日記を書いている
手を止めて外の景色を眺める
櫻子モノ「私が周防国親の婚約者となって3日が過ぎた」
《回想》
国親の後ろを歩く白無垢姿の櫻子※俯いている
国親、ある部屋の前で足を止める
振り返り、櫻子の頬に手を伸ばす
櫻子、ビクッと怯える
国親「…何もしないよ」※困ったような表情
優しく頬を撫でる
国親「綺麗だ」※うっとりした表情
国親「さぁ、行こう」
国親、襖を開ける
中には十数名の人たち
国親「ご足労いただきありがとうございます。本日お呼びたてしたのは、私の婚約者をご紹介するためにございます」
部屋の中でざわめきが起こる
国親父「何を考えている国親!お前にはすでに婚約者が」
国親「父上、その方は随分前にお断りしたはずです」
国親「おいで」
国親、櫻子に手を伸ばす
櫻子、手を取らずに部屋に入る
国親、困ったような表情をする
櫻子、一礼して顔を上げる(見入るほど美しい所作)
顔を上げると整った顔立ちをしている
再び、部屋の中がざわざわ
国親「私はこの娘と結婚いたします。名を櫻子と申します。また、ご挨拶に伺いますので、本日はご挨拶のみとなりますが、以後お見知り置きを」
《回想終了》
日記を閉じる
櫻子モノ「婚約者として紹介され、部屋を与えられたが、これからどうなるのだろうか」
櫻子モノ「日向は元気にしているだろうか。せめて私が無事でいることは伝えたいが…」
棚に日記を戻そうと立ち上がる。
その棚に便箋があることに気づき、手に取る
櫻子「これは…」
襖の外から声がかかる
姥「櫻子様、お目覚めでしょうか」
櫻子「!」
櫻子「はい」
襖越しに返事をする
姥「お連れしたい場所がございます。ご準備ができましたら、襖をお開けください」
櫻子「わかりました」
櫻子、便箋を棚に仕舞い、襖を開ける
そこには正座をした姥の姿
姥、櫻子が部屋から出てくると立ち上がる。
櫻子に一礼し、歩き出す
櫻子、姥について行く
◆書斎(周防邸)
姥「こちらにございます」
襖を開けて、櫻子に部屋へ入るよう促す」
※書斎
壁一片を覆うように本棚が置かれ、びっしりと本が並んでいる。日当たりはよく、木漏れ日が漆塗りの高価そうな椅子や机を照らしている。あまり使われていないのか、少し埃っぽい。
櫻子(心)「本がこんなにたくさん…」
姥「旦那様の書斎にございます。旦那様から特別に入室を許可いただきました」
櫻子「書斎…」
櫻子、本棚に近づき本の背表紙を触ろうとする
姥「ただし」※厳格な様子で
姥「ここにあるものは、全て周防家が保有する貴重な書物です。許可なくお手を触れないようにお願いいたします」
櫻子「…はい」
櫻子、伸ばした手を下ろす
櫻子(心)「そんな貴重な本がある場所に、どうして私を入れられるんだろう」
櫻子モノ「仮にも刃を向けてきた相手に…」
姥「本日からここで、周防家の花嫁として必要な教養を身につけるべく、勉学に励んでいただきます」
姥、椅子を引いて座るように促す
姥「本日は周防家の歴史から学んでいただきます。」
櫻子、椅子に座る
姥、1冊本を手渡しながら話し始める
姥「周防家は、明治の頃に財を成し、爵位を賜ったお家でございます。現在は製薬を中心に、貿易や銀行業など、幅広く事業を営んでおられます」
櫻子モノ「…よく知っている」
姥「旦那様…国親様はそんな周防家の時期当主となるお方。櫻子様は周防家の夫人として、相応しくあらねばなりません」
櫻子「……」
櫻子、唇を噛む
姥「よろしいですか」
櫻子「…はい」
時間経過
◆夕方 書斎
姥「それでは、本日は以上となります。今日学んだ内容を忘れぬようお願いいたします」
姥、退出
櫻子、渡された本を眺める
櫻子「なに、やってるんだろう…」
櫻子モノ「何が周防家だ。花嫁だなんだと言われても、私には関係ない、私はただ……」
櫻子、拳を握り、今日までのこと(捕まってから婚約者になるまで)を思い返す。
櫻子モノ「日向…」
握った手が震え、涙を流す
櫻子モノ「ただ弟一人救えない自分が情けない」
櫻子、机に拳を打ちつける(大きめの音が鳴る)
櫻子、嗚咽が漏れる。
ガチャ、と誰かが入ってくる
櫻子、自室で日記を書いている
手を止めて外の景色を眺める
櫻子モノ「私が周防国親の婚約者となって3日が過ぎた」
《回想》
国親の後ろを歩く白無垢姿の櫻子※俯いている
国親、ある部屋の前で足を止める
振り返り、櫻子の頬に手を伸ばす
櫻子、ビクッと怯える
国親「…何もしないよ」※困ったような表情
優しく頬を撫でる
国親「綺麗だ」※うっとりした表情
国親「さぁ、行こう」
国親、襖を開ける
中には十数名の人たち
国親「ご足労いただきありがとうございます。本日お呼びたてしたのは、私の婚約者をご紹介するためにございます」
部屋の中でざわめきが起こる
国親父「何を考えている国親!お前にはすでに婚約者が」
国親「父上、その方は随分前にお断りしたはずです」
国親「おいで」
国親、櫻子に手を伸ばす
櫻子、手を取らずに部屋に入る
国親、困ったような表情をする
櫻子、一礼して顔を上げる(見入るほど美しい所作)
顔を上げると整った顔立ちをしている
再び、部屋の中がざわざわ
国親「私はこの娘と結婚いたします。名を櫻子と申します。また、ご挨拶に伺いますので、本日はご挨拶のみとなりますが、以後お見知り置きを」
《回想終了》
日記を閉じる
櫻子モノ「婚約者として紹介され、部屋を与えられたが、これからどうなるのだろうか」
櫻子モノ「日向は元気にしているだろうか。せめて私が無事でいることは伝えたいが…」
棚に日記を戻そうと立ち上がる。
その棚に便箋があることに気づき、手に取る
櫻子「これは…」
襖の外から声がかかる
姥「櫻子様、お目覚めでしょうか」
櫻子「!」
櫻子「はい」
襖越しに返事をする
姥「お連れしたい場所がございます。ご準備ができましたら、襖をお開けください」
櫻子「わかりました」
櫻子、便箋を棚に仕舞い、襖を開ける
そこには正座をした姥の姿
姥、櫻子が部屋から出てくると立ち上がる。
櫻子に一礼し、歩き出す
櫻子、姥について行く
◆書斎(周防邸)
姥「こちらにございます」
襖を開けて、櫻子に部屋へ入るよう促す」
※書斎
壁一片を覆うように本棚が置かれ、びっしりと本が並んでいる。日当たりはよく、木漏れ日が漆塗りの高価そうな椅子や机を照らしている。あまり使われていないのか、少し埃っぽい。
櫻子(心)「本がこんなにたくさん…」
姥「旦那様の書斎にございます。旦那様から特別に入室を許可いただきました」
櫻子「書斎…」
櫻子、本棚に近づき本の背表紙を触ろうとする
姥「ただし」※厳格な様子で
姥「ここにあるものは、全て周防家が保有する貴重な書物です。許可なくお手を触れないようにお願いいたします」
櫻子「…はい」
櫻子、伸ばした手を下ろす
櫻子(心)「そんな貴重な本がある場所に、どうして私を入れられるんだろう」
櫻子モノ「仮にも刃を向けてきた相手に…」
姥「本日からここで、周防家の花嫁として必要な教養を身につけるべく、勉学に励んでいただきます」
姥、椅子を引いて座るように促す
姥「本日は周防家の歴史から学んでいただきます。」
櫻子、椅子に座る
姥、1冊本を手渡しながら話し始める
姥「周防家は、明治の頃に財を成し、爵位を賜ったお家でございます。現在は製薬を中心に、貿易や銀行業など、幅広く事業を営んでおられます」
櫻子モノ「…よく知っている」
姥「旦那様…国親様はそんな周防家の時期当主となるお方。櫻子様は周防家の夫人として、相応しくあらねばなりません」
櫻子「……」
櫻子、唇を噛む
姥「よろしいですか」
櫻子「…はい」
時間経過
◆夕方 書斎
姥「それでは、本日は以上となります。今日学んだ内容を忘れぬようお願いいたします」
姥、退出
櫻子、渡された本を眺める
櫻子「なに、やってるんだろう…」
櫻子モノ「何が周防家だ。花嫁だなんだと言われても、私には関係ない、私はただ……」
櫻子、拳を握り、今日までのこと(捕まってから婚約者になるまで)を思い返す。
櫻子モノ「日向…」
握った手が震え、涙を流す
櫻子モノ「ただ弟一人救えない自分が情けない」
櫻子、机に拳を打ちつける(大きめの音が鳴る)
櫻子、嗚咽が漏れる。
ガチャ、と誰かが入ってくる

